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株式会社RJCリサーチ

マーケティングリサーチ・世論調査の大手独立系専門調査機関として、約50年の歴史を持つ株式会社RJCリサーチ。同社がその基盤を活かしながら3年前に立ち上げたのが、WealthPark事業です。WealthPark事業とは、日本の不動産に投資をするアジアの富裕層を顧客とし、モバイルアプリケーションを通じたアセットマネジメントサービスを提供するというもの。”アジアの富裕層”、”クロスボーダー投資”をキーワードにしたその特異なビジネスモデルの元に集まったのは、MBAホルダーをはじめとする優秀で多国籍なメンバー。日本発のグローバル・フィンテック・ベンチャーとして異彩を放つ同事業、その目指すところとは? また、同事業の躍進に向け求める人材とは? WealthPark事業統括取締役の間瀬裕介氏、WealthPark事業開発部部長 兼 WealthPark採用統轄部長の手塚健介氏にお話を伺いました。(インタビュアー アクシアム 渡邊光章) [掲載日:2016/7/14]
アクシアム 注目企業インタビュー 株式会社RJCリサーチ

(以下敬称略)

WealthPark事業が描く夢とは

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渡邊:御社は、東京をはじめとする日本各地の不動産に投資をするアジアの富裕層をユーザーに、不動産の売買や管理を簡単・迅速にするモバイルアプリを提供するという、非常にユニークなビジネスを行っていらっしゃいますね。そのような事業を始められたきっかけ、また目指しておられるものを教えてください。

間瀬氏:アジアの富裕層、あるいはプチ富裕層といわれる人々の保有資産は、今後益々増えていくことが見込まれています。中国をはじめとしたアジア地域の経済・為替等の不透明性等から、アジアの富裕層においては今後自らの資産を自国の中だけにキープできない状況が生まれ、株式等と共にクロスボーダーで海外不動産に投資をするという機会もどんどん増えていくでしょう。そのような時代背景の中で、アジアの人々が資産を有効に管理・運用出来るような魅力的かつ公平な機会・機能を提供したい、より豊かな人生の創造に資するようなソリューションを提供したいというのがビジネスの根幹にあります。

渡邊:なるほど。その中で“富裕層の不動産資産管理”に焦点を当てられたのはなぜですか?

rjc021間瀬氏:もともとこの事業を始めた弊社代表の川田が、以前Eコマースの会社を経営していたのですが、Eコマースビジネスが非常にコンペティティブになり、Eコマース上における洋服や食品などいわゆる”動くもの”に関わるビジネス機会が、益々グローバルな巨大企業の下に取り込まれていくという状況を目のあたりにしながら危機感を抱くようになりました。

そんな中でも、やはりグローバルなビジネスを日本発で展開していきたいと考えたときに、非常に鋭いエッジを持てるものとは何だろう? とたどり着いた一つのアイデアが“富裕層の不動産資産管理”でした。不動産は個人の資産形成に大きなインパクトを持つもので、かつ”動かないもの”なのでローカル性がある。日本の物件は、やはり日本にいないと管理・運用ができない。そのような観点から、”動かない不動産”そして”クロスボーダー”、この一見相容れない二つの要素を組み入れたプラットフォームを創ることができれば、グローバルな環境下でも巨大企業にも勝っていける。“アジア地域に向けたクロスボーダー不動産投資のプラットフォーム”とは、それができる数少ないエリアなんじゃないかと考えたのです。

渡邊:しかも、それをモバイルで行う、というところが興味深いです。

間瀬氏:はい。モバイルは私達にとってとても重要なポイントです。すべてのものが今後はモバイル上で行われるようになっていく、という確信のもと、この事業を行っています。”動かない”不動産をモバイルに収斂していく。この組み合わせこそがクロスボーダー上のプラットフォームの創造を目指す弊社のビジネスの根幹です。アジアの人たちが持つ日本の不動産を、手元のモバイルで効率的に管理・運用していく。モバイルがクロスボーダーの情報をつないでいく。弊社のモバイルアプリで、世界中に分散している自らのアセットを容易にまた安価に管理し、資産を増やしていく手助けをする。そんなプラットフォームとして、世界のスタンダードになりたいと考えています。

プロフェッショナル、かつ多国籍なメンバーが活躍

渡邊:川田代表のこれまでのご経験、そしてビジネス構造の分析を掛け合わせ、とても深く考えられたビジネスモデルですね。どの領域を開拓したいのかも非常に明快です。このようなビジネスモデルそのものが御社の特長であると思いますが、もうひとつ大きな特長をお持ちですよね。本当に多国籍な方々が働いていらっしゃるそうですが。

間瀬氏:従業員の85%ほどが外国人の組織で、10ヵ国以上の人間が働いています。香港、台湾、中国、マレーシア、ベトナム、スリランカ、欧州など、さまざまな国籍のメンバーがいます。

渡邊:日本語ができない方もおられるとか?

間瀬氏:はい。私たちの組織は大きく3つのレイヤー、事業開発、エンジニア、オペレーションに分かれているのですが、ほとんどのお客様は香港・台湾・シンガポール等に在住されるアジアの方になります。ですからどうしても英語、中国語(広東語、北京語、台湾語)の使用が中心になり、日本語のプライオリティは下がります。これまでそのような観点で人材を集めてきましたので、中には日本語ができない人間もいます。

手塚氏:まずはアジアの方が日本に持っている不動産の管理サポートにフォーカスしておりますが、彼らはおそらくニューヨークやロンドンをはじめ、その他の地域にも資産を持っています。じつはこれは今年の後半からのテーマになるのですが、マネージする地域を増やしていきたいと考えています。その意味では、今後は欧米系の人材にも更にジョインしてもらう必要が出てくると思います。

渡邊:これ以外にも御社と他のベンチャーとの違いはありますか?

rjc030間瀬氏:皆が「グローバルで成功したい」と強く思っている点でしょうか。「グローバルに何かをやりたい」という思いが非常に強い。青臭いのですが、各国からメンバーが集まっていることもありこのような思いが自然に社内に溶け込んでいます。また、会社としても、自分で何かをやってやろうという人間を後押しする風土があります。

また、弊社事業のマーケットを100%海外、特にアジアにフォーカスした結果、お客様からのニーズがとにかく明確に存在する点は少しユニークかもしれません。言語や文化の違いからオペレーション、マーケティング、プロダクト開発において日々問題は絶えませんが、アジア市場の強いニーズを肌に感じながらビジネスを行っています。大きな市場・顧客ニーズが目の前にあり後は我々のexecutionに懸かっている、そんな環境は弊社ならではの特性かもしれません。

渡邊:ニーズもあり、シーズもある。コンペティターとの戦いではなく、顧客にどうこたえていくか、という本質的なところで苦労ができるということですね。

最初から「クロスボーダー」にフォーカスしている面白さ

渡邊:間瀬さんも手塚さんも、海外MBAホルダーでいらっしゃいます。御社にはMBAホルダーが数多く入社されていますね。それぞれ別のビジネスで活躍されていたと思うのですが、なぜWealthPark事業に参画されたのですか?

rjc04手塚氏:私は成長していく事業、その過程に関わることが面白い、と元々思っていました。幸い前職でもそのようなビジネスに関わらせてもらっていたのですが、一から事業を創れる環境に飛び込みたいとの思いが強くなり、この事業に参画しました。ビジネスのスタート時点から「クロスボーダー」にフォーカスしているユニークさと面白さ、そんなベンチャーなんて殆どない、という点が決め手でした。また、実際に始まっていたWealthPark事業が、多国籍の人員構成をはじめ「クロスボーダー」を本気で狙う体制になっているところに惹かれました。WealthParkにとっての国際展開は、お題目でも「いつかやる」という目標でもなく、必然かつ本気で向かうものだと。

渡邊:ご入社後も、その印象は変わりませんか?

手塚氏:はい。「日本で始めて日本でこうだったから」という日本での成功モデルにとらわれるのではなく、最初から「クロスボーダー」に適応できる組織体制でした。さらに、事業開発を本当に少人数で手がけられるので、自分自身のラーニングややりがいも多く、日々充実しています。

東京発の”de facto standard”に

間瀬氏:私の場合、現職に移るまで事業会社で働いた経験はなく、プライベートエクイティファンド等に在籍し、外から投資先の事業を見るという立場でした。ファンドでは自分を鍛える良い経験ができたのですが、やはり外からいくら事業について分析し、関与を深めていっても上手くいかないこともあり、「実際に自分で事業を手掛ける以外に事業経営・オペレーションの本質的な力は身につかないのでは」という思いを徐々に強く持つようになりました。

そこでビジネスや経営についてもっと学びたいと考え、MBA留学をすることに。卒業後はグローバルな環境で働いておきたい、アメリカというものを知っておきたいと思い、日本には戻らず、シアトルにある投資ファンドで働くことにしました。そこはアメリカ人オーナー3名とメンバーが20名ほどの組織で、ファンドではありますが投資先の経営陣と深く話をすることができる環境で、非常にいい学びを得られました。しかしやはり、外部からの事業への関与と内部で事業を行うのは本質的に違う、との思いは引き続き強く持っていました。

また、アメリカのファンドというのは、オーナーと従業員の構図が色濃い組織です。そんな環境下で働いてみて「自分のオーナーシップとは何だろう?」という疑問も持つことに。事業そして会社における本当の意味での自分のオーナーシップ、自分として作り出せる価値は何なのか、また自分の限界点を超えながら最大限チャレンジ出来る環境は何なのか、といったことを強く考えるようになりました。そういった紆余曲折を経ながらたどり着いたのは「自分で事業の最前線に立ち、勝負してみたい」ということ。そんな環境に身を置かなければならない・置きたい、といった自分への危機感・期待感が入り混じった思いでした。

渡邊:事業会社へ転身された理由は、そのような思いからだったのですね。事業会社といっても、様々な選択肢があったと思いますが、どうしてWealthPark事業を選ばれたのですか?

間瀬氏:事業会社へキャリアチェンジするにあたっては、自分なりの条件がありました。その大きなものが「グローバル」です。東京にこだわりはなかったのですが、WealthPark事業を知り「グローバルで東京発の会社として”de facto standard”になる」といった目標を自然体で掲げ着々と実行に移している会社の姿に強い共感を覚えました。また、ベンチャーの場合、会社や事業の成功は“社長”に大きく左右されます。弊社代表の川田とは、じつは大学時代からの親友。最初に入社した会社も同じでした。彼の人柄を含めた人間力、ビジネスセンス、マーケットを読む力には昔から絶対の信頼がありましたので、川田の存在は事業の方向性と共に決断を後押しする非常に大きなポイントでした。

渡邊:確かにベンチャーの場合、オーナーシップの重要性はさらに増します。その点、まだまだ日本ではゆるいのかもしれませんね。御社のお話を伺っていると、ビジネスモデルにしろ組織体制にしろ、隅々にフェアネスを感じます。

間瀬氏:そうですね。できるだけオープンでわかりやすいほうがいいと考えています。報酬もしかり。勝負をして成功した者がいたら、相応のリワードを受ける。そんな制度のほうがオーナーシップも持ちやすいですし。そのため、CEOの川田の思いもあり、従業員へのストックオプションを厚めにするなどの工夫もしています。

欲しいのは、グローバルのギャップを埋め、自ら動きだせる人材

渡邊:リーンスタートアップである御社では、どのような方が活躍できるとお考えですか?

rjc05手塚氏:ひとつは、コミュニケーションのハブになれる人です。顧客もメンバーも多国籍がゆえに、まずはこの点に長けた人材を求めています。お互いの言語や文化の違いを超えてコミュニケーションし、一枚岩で事業を進められないと、顧客に良いソリューションは提供できないですから。それから、自分でイニシアティブをとって物事を進められる人。また、達成意欲の高い人が活躍できるのではと考えています。やはり最終的に何をアウトプットしたかは大事で、そこに対する目線は厳しく持っています。自分の足元というより、会社全体の課題を見つけて自分で動ける人材を必要としています。

間瀬氏:アジア地域・日本間のクロスボーダーのギャップを埋めビジネスを創り上げる作業は、大変ですが非常にエキサイティングです。まさにグローバルビジネスのダイナミズムがここにあります。社員の8割が外国籍で組織も多様性に富んでいますので、この点に面白味を感じられる方には、またとない環境ではないかと思います。

渡邊:実際にやってみると本当に大変だろうということが、お二人から伺うと、いとも楽しそうに聞こえますね。

間瀬氏:確かに捉え方が前向きな人が向いているかもしれません。ただそれだけではなく、先程も述べましたが、楽観的でいられる要因も弊社はいくつか持っています。マーケットの環境が良く、コンペティターが非常に少ないこと。そして、ベンチャーでありながら海外・クロスボーダーにエッジを持つことで、国内外で、大手企業も含め様々な事業提携・協業等の議論ができる体制になっていることなど。例えば香港では不動産エージェントのトップ5の経営陣と直にビジネスができています。いまこの立ち位置で彼らとビジネスができるのは、非常にダイナミズムがあって面白いですし、手ごたえややりがいを感じます。

手塚氏:私はこの事業が0から1になるときに入社したという認識なのですが、これからは1を10にする人材が必要になります。私たちは、変わらないと言われ続けてきた不動産業界が、グローバル化とテクノロジーの進化とともに今後変わるという方向性にbetしています。そのような変革を信じられ、ビジョンに共感できる方、そこにチャレンジしてみたいという方には、ぜひご参画いただきたいです。

間瀬氏:チャレンジングかつ面白い舞台は用意できています。将来起業を目指す人なども大歓迎です。私たちのビジネスはアジアのマーケットに日々晒されており、大小様々な潜在的なビジネスチャンスが多数存在します。そのようなダイナミズムの中で、一緒にいろんな事に挑んでいける方をお待ちしています。
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[掲載日:2016/7/14]
※当記事でご紹介している内容は、ご登場頂きました方の所属・役職を含め、掲載当時のものです。

株式会社RJCリサーチ 
WealthPark事業統括取締役
間瀬 裕介(ませ ゆうすけ) 氏
WealthPark事業を統括。過去にはプライベートエクイティ、投資銀行業務等に従事。経営/財務戦略の策定及び実行・資金調達・M&A等に関する豊富な経験を有する。
【主な略歴】
■タイヨウ・パシフィック・パートナーズ
米国シアトルの投資ファンドにて上場・未上場株式双方の投資実行、ハンズオン型経営支援に従事。Eコマース戦略の立案・M&A交渉・ノンバンクの海外戦略策定等、投資先を幅広く支援。
■カーライル・グループ
案件の発掘から実行・ハンズオン型経営支援とプライベートエクイティ投資業務に幅広く従事。
■みずほ証券
投資銀行部門にてM&A・ストラクチャードファイナンス等に従事。
■東京工業大学大学院経営工学科卒業、London Business School MBA

株式会社RJCリサーチ 
WealthPark事業開発部部長 兼 WealthPark採用統轄部長
手塚 健介(てづか けんすけ) 氏
WealthPark事業の国内・海外の事業開発を担当。インターネット企業、メーカーで事業企画・事業開発業務等に従事。事業戦略、マーケティング戦略の立案及び実行等に関する豊富な経験を有する。
【主な略歴】
■楽天株式会社
楽天市場事業企画部及び国際部にて楽天のEC事業の事業戦略策定、戦略アライアンス、新サービス設計および導入に従事。また、越境Eコマース成長戦略の立案・海外パートナーとの事業提携をリード。
■富士フイルム株式会社
海外営業及びマーケティング、事業開発を担当し、化粧品アスタリフトの海外市場でのローンチや記録メディア製品の事業企画・開発を手掛けた。
■東京大学法学部卒業、London Business School MBA

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