イベントジョブフェア

海外大学院合格者ジョブフェア2016開催Report2016.06.23

アクシアムでは5月28日(土)、六本木・泉ガーデンギャラリーにて、今年海外大学院に合格・留学される方(Class of 2017-2018)を対象とした「海外大学院合格者 ジョブフェア 2016」を開催いたしました。

この日、集まってくださったのは、留学を目前に控えた合格者の皆さん約100名。会場はいよいよ始まる留学生活にむけ、ご自身のキャリアについて情報収集をしようという皆さんの意欲と熱気に溢れていました。

一方、参加企業は海外ビジネススクールおよび大学院卒業生を積極採用している外資系・日系企業10社。参加者の皆さんと積極的に交流いただき、インターンシップや採用に関する情報提供のほか、意見交換、ネットワークの構築を行っていただきました。

2016年 参加企業一覧

アマゾンジャパン合同会社

インテグラル株式会社

株式会社グロービス

株式会社 経営共創基盤

PwCコンサルティング合同会社 Strategy&

株式会社ドリームインキュベータ

日本イーライリリー株式会社

日本マイクロソフト株式会社

楽天株式会社

株式会社 ローランド・ベルガー

開会のご挨拶/株式会社アクシアム 代表取締役社長 渡邊光章

アクシアム 渡邊光章皆さん、本日は留学前のお忙しい時期に、本ジョブフェアにご参加いただきありがとうございます。先週開催したキャリアデザインセミナーでお会いした方も、本日が初めての方もいらっしゃいますが、まずは皆さんに「合格おめでとう!」とお祝いを述べさせていただきます。

ちょうど昨日、米国のオバマ大統領の広島訪問という歴史的なニュースがありました。この変化の時代にあって、皆さんにはぜひ大きな変化に強いビジネスリーダー、あるいはプロフェッショナルになっていただきたいと思っています。

アクシアムは今年で23期目になりますが、これまで約5,300人の海外MBAの方々とキャリア相談を行ってきました。私個人はアクシアムを創業する前に留学コンサルタントをしており、そのとき約3,000人の方の留学相談をさせていただきました。そうして8,000人以上のMBA留学生、MBAホルダーの方のキャリア変遷を見てきたわけですが、留学前と留学後でガラリと状況が変わってしまったという方々もおられました。留学中にソビエト連邦が解体された、ベルリンの壁が崩壊した、あるいは派遣元の銀行がなくなった、就職予定だった監査法人がなくなってしまった…など。こういった変化、大きなうねりは、5年に1度くらいのスパンで起こるような気がしています。

じつは今、労働市場ではMBA求人が過去最多となっており、MBA人材に対するニーズは空前の高まりを見せています。この状況はリーマンショック直前の2007年~2008年頃と酷似しています。当時、留学前に超売り手市場だった状況から反転し、卒業時には買い手市場の氷河期に見舞われた留学生の方々がいたのです。そのようなことがないように願いますが、2~3年以内にはクラッシュもありえると考えておく、想定しておくことは重要でしょう。皆さんにはぜひ、変化をしっかり見つめ、その中でキャリアを創っていただきたいと思います。

キャリアについて語るとき、日本ではよく適材・適所ということが言われます。より良い会社、より良い役職を求め、与えられる選択肢の中で一番良いキャリアを選ぼうというわけです。変化が激しい時代にあって、このようなやり方は“あみだくじ”と同じ。当たりが出るかは運次第になってしまいます。そこで大切にしていただきたいのが「適時」という視点です。10年後、20年後の社会はどうなっているのか? いま現在のタイトルだけに惑わされることなく、あるいはMBA卒業時の売上(年収)を最大化することのみに捕らわれるのでもなく、後悔のないキャリア選択をしていただきたい。売り手市場の時ほど選択肢が多いゆえに、かえって不幸な選択をしてしまう方が増えるのも事実ですから。

皆さんは貴重なお金と時間を投資して留学されるわけですが、ビジネススクールを卒業し就職をする、あるいは派遣元の企業に戻ることがゴールではないはずです。卒業後も人生の投資は続きます。ポストMBAの3~5年間は特に重要。どのように過ごすかで人生全体が随分と変わります。ですからぜひ納得のいく選択をされ、大切に過ごしてください。

今回ジョブフェアに参加いただいた企業様は10社。いずれも経営陣としてMBAの先輩方が活躍されている企業です。その方々は、なにもMBAを持ったから成功した、人生が拓けたのではありません。MBAはいわば単なる学位。卒業後、MBAの学びをちゃんと使える機会を選び取り、MBAを使って結果を出したからこそ、現在のポジションにおられるのです。

私は、MBA留学で得られる最大の資産は“価値観”だと常々考えています。「私は○○をしたいんだ」と心から思えるものを見つけ、周囲から反対されたとしても譲れないものをご自身の中に発見すること。それらを持っていれば、おのずと後悔のないキャリア選択ができるはず。今日のジョブフェアを通じ、ご自身の今後の留学やキャリアについて考えを深めていただき、これから始まる皆さんの人生をより豊かなものにしていただきたいと願っています。

午前の部/企業プレゼンテーション

午前の部では、限定企業によるプレゼンテーションが行われました。各企業でご活躍中のMBAの方や採用担当の方から、それぞれのビジネスのご紹介、リーダーシッププログラムやキャリアチャンスについて、またご自身のキャリア変遷など、他では聞くことができない貴重なお話をしていただきました。

microsoft

日本マイクロソフト株式会社

プレゼンター:採用グループ シニアマネージャー 岡﨑満明氏

日本マイクロソフト株式会社 採用グループ シニアマネージャー 岡﨑満明氏本日は、私たちマイクロソフトが現在どのような状況にあり、どこに向かい、その中でMBAの方々にどんな活躍の場があるのかをお話ししたいと思います。最初にお伝えしておきたいのですが、今後マイクロソフトの中でMBA人材に対するニーズが高まるのは、はっきりしています。なぜそう言えるのか。皆さんには今日のお話の中で、感じ取っていただければ幸いです。

皆さんはマイクロソフトをパイオニアだと思われますか? それともフォロワーでしょうか?ビル・ゲイツが創業した当時には、間違いなくパイオニアでした。しかし、残念ながら今はフォロワーのイメージが強いかもしれません。ですが、これまで発表してきた製品を見てみると決してそうではありません。例えばクラウドストレージ。2008年にスタートしたDropboxに対し、我々のOneDriveは2007年にそのサービスを開始しています。それからタブレット。2010年のアップルのタブレット端末発表に対し、我々は2002年にタブレット製品を発表。この他、スマートTV、スマートフォン、インスタントメッセージほかの分野でも、じつは先行して製品やサービスを始めていたのです。

しかし、先行することが必ずしも良い結果を生んでこなかったのも事実です。これまでマイクロソフトはテクノロジーアウトの会社でした。テクノロジーさえ良いものであれば自動的に売れていく、だからテクノロジーを高めることに注力すればよい、という考えを持っていました。ですからMBA人材もほとんど採用してきませんでした。しかし今、マイクロソフトはテクノロジーアウトからマーケットインの会社へと変わりつつあります。

いま我々が最も力を入れているのが“クラウドビジネス”なのですが、全売り上げに占めるクラウドビジネスの割合を、2年以内に50%まで拡大しようとしています。この目標数値は「今後の新規事業はすべてクラウド関連にする」くらいのインパクトのあるもの。いかに“クラウドビジネス”を重要視しているかがお分かりいただけるでしょう。

さて、様々なクラウドサービスを始めるにあたり、テクノロジーが優れていることは勿論必要なのですが、それだけでは成功しません。何に使うのか、どうやって使うのかが重要。サービスを使っていただくために、マーケットを知り、お客様を知る。KPIを設定し、それらを敏感に感じ取る。新たなサービスをビジネスとして成立させ、我々のソリューション展開に乗せていく。そこにこそ、皆さんのようなMBA人材の力がほしいのです。

我々のミッションはシンプルです。「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」。そのミッションの実現のため、現時点ではモバイルファースト&クラウドファーストの戦略を掲げています。その戦略においては、マイクロソフトの柔軟(モバイル)且つフットワークの軽い(クラウド)プラットフォーム及びソリューションにより高いプロダクティビティを全てのお客様に提供します。

場所やデバイスを問わず、同じイメージにアクセスする事ができ、常に同じ環境で利用する事ができる。BtoBからエンタ―テインメントまで、同じテクノロジーで、様々なデバイスで、同じような作業ができる。それを実現できるのはマイクロソフトだけなのだと自負しています。

数年前まで「エッジじゃない」と評されていたこともありました。しかし現在、色々なことを包括的にできる点で、我々は大変面白い存在になってきているのではと考えています。そのようなマイクロソフトに、ぜひ留学で培ったスキル・知識を活かして参画していただきたいと願っています。

楽天株式会社

楽天株式会社

プレゼンター:MBA採用チーム 採用担当 チェン・モンユエン氏

楽天株式会社 MBA採用チーム 採用担当 チェン・モンユエン氏本日は「グローバリゼーション」「ワーク/ライフ」「MBA」の3つの観点で楽天をご紹介していきたいと思います。

楽天は1997年に従業員はわずか6名でスタートしました。現社長の三木谷がハーバード・ビジネススクール留学後に起こした会社です。2000年4月にはJASDAQに上場。2013年には東証一部に上場を果たしました。そして2015年、東京・二子多摩川にある新社屋「楽天クリムゾンハウス」に本社を移転。「楽天クリムゾンハウス」はアメリカとシンガポールにもあり、現在の従業員数はグローバルで約15,000人、日本で約8,000人の組織となっています。グローバルでの流通総額は9兆円以上。昨年、Forbes誌が選定した「Most Innovative Companies」に日本で唯一Top20に選出されました。

1997年の創業から現在まで、楽天のビジネスは大きく広がりました。日本最大のインターネットショッピングモールである楽天市場を中心とする「EC」、電子書籍・動画配信サービスなどを提供する「デジタルコンテンツ」。クレジットカード・銀行・証券などの「Fin Tech(金融)」、この3つの分野で主にビジネスを展開しています。また、プロ野球の球団・楽天イーグルスを所有し、無料通話・メッセージアプリ「Viber」を子会社に持つなど、その他の事業も展開しています。

楽天の70以上のグループサービスで形成されるのが「楽天経済圏」。共通のIDを持つ会員は、この中で貯めて使える『楽天スーパーポイント』を付与され、多くのサービスを利用するほど還元される仕組みとなっています。現在、グローバル全体での会員数は9,000万人以上。内訳としては、無料通話・メッセージアプリ「Viber」の会員割合が大きくなっており、「Viber」会員が各サービスを回遊することで今後も益々拡大していくと見込んでいます。そうして私たちは「世界一のインターネット・サービス企業になること」を目指しています。

さて、つぎに私たちの新社屋「楽天クリムゾンハウス」についてご紹介します。社長の三木谷の「Work Supports life」との考えから生まれた「楽天クリムゾンハウス」。そのコンセプトは、『Creativity & Innovation』。写真のように、開放的なエントランスロビーやラウンジ、様々な家具を備えたミーティングスペースが設けられています。また、オフィスは非常にオープンな設計で、壁面にホワイトボード、各フロアには打ち合わせスペースを配置し、ビデオ会議システムの設備も。毎週行われる全社員参加の朝会用の大会議場のほか、レクチャーホールなどもあります。

カフェテリアでは朝食・昼食・夕食を無料で提供。様々なメニューをチョイスでき、どれもとても美味しいです。コンビニエンスストア、ライブラリー、フィットネスジムとスパ、
クリーニングショップ、マッサージショップがあるほか、「楽天ゴールデンキッズ」という社内託児所も設置しています。

ここで、3名の社員のある一日をご紹介したいと思います。彼らにカメラを装着して一日働いてもらった映像です。どうぞご覧ください。

つぎは、皆さんに楽天が掲げる「成功の5つのコンセプト」についてお伝えします。
1)常に改善、常に前進
2)Professionalismの徹底
3)仮説→実行→検証→仕組化
4)顧客満足の最大化
5)スピード!!スピード!!スピード!!
これらは、楽天を理解していただくうえでとても重要なものです。中でも(1)を詳しく
ご紹介すると、「BEST EFFORT BASIS」…現状に満足し、ここまでやったからと自分自身に言い訳する人ではなく、「GET THINGS DONE」…様々な手段をこらして何が何でも物事を達成する人であることを楽天は求めています。
【GET THINGS DONE】。
一人一人が物事を達成する強い意思をもつことが重要。

それから、英語の公用語化についてもお話ししたいと思います。今から6年前、楽天はイノベーションとグローバリゼーションのために社内での公用語を英語に定めました。その完成までプランとして「英語基礎力の向上(TOEIC基準スコアの達成)」「英語を用いたスピーキング・コミュニケーションスキルの向上」「グローバルなフィールドでの業務経験」の3つにステップを分け、それらを促進する育成プログラムを実行しています。

以上のような楽天のビジネス、カルチャーを知っていただくため、8週間のサマーインターンシッププログラムをご用意。また皆さんのような方々にご活躍いただけるポジションとして各ファンクションのリーダー、社長の三木谷の直下で働く社長室のメンバーなどがあります。

では、実際に社内で活躍しているMBA人材のインタビューをご覧ください。
Taka / HBS Class of 2012
Careers in Rakuten /
2012-2014 CEO Office
2014-2015 President of one subsidiary in Boston
2015- Current CEO Office

楽天は、才能ある皆さんを歓迎します。ぜひブースでもお話しできると幸いです。

株式会社 経営共創基盤 パートナー 取締役マネージングディレクター 塩野誠氏皆さん、本日は留学前のお忙しいところをありがとうございます。せっかく貴重な時間を割いていただいているので、あるいは自分自身にプレッシャーを与える意味でも、皆さんにとって今日いちばんの良い話をすると宣言してお話を始めたいと思います。

まず私の自己紹介ですが、現在、経営共創基盤(IGPI)で取締役マネージングディレクター、そしてパートナーを務めています。投資や経営に携わるほか、政府の産業構造審議会や人工知能学会の倫理委員会委員などもしています。私がIGPIに入ったのは、まだ設立されて1年目の頃。それからもう8年が経ちました。じつは私のキャリアの中で最も長い時間を過ごしていることになるのですが、その前はゴールドマン・サックス証券やベイン&カンパニー、ライブドア証券などで仕事をしてきました。

そんな私がまず皆さんにお伝えしたいのは「死ぬほど働ける時間は短い」ということ。私も20代の頃は月に400~500時間働く経験をしました。今の年齢ではもうそんな風に働けません。そうしてがむしゃらに仕事をし、色々なスキルを自分のものにできる期間は実は人生の中でも非常に短いのだと知っておいてほしいと思います。

それから、留学というキャリアチェンジの機会に、皆さんには本当にやりたいことをやってほしい。例えば、MBAホルダーのサラリーマンと資産が数百億円ある叩き上げの起業家とでは、あなたにとってどっちが上でしょうか? お金がすべてではありませんが、世の中の尊敬のされ方は様々あります。「人からどう見られるか」といった基準や、学歴・職歴のラベルに左右されるのではなく、本当に望むキャリアへ進んでいってほしいです。

それから、キャリアは掛け算。例えば「エンジニア出身でMBAを持ち、起業経験がある人」となると、世の中にそう多くはありません。そういった掛け算で差別化戦略が成り立つことも心に留めておいていただければと思います。ちなみに今、世の中に足りないのは色々なスキルを持った人でも、海外に出て何らかの分野でビジネスができる人でもありません。最も不足しているのは意思決定できる“リーダー”です。ぜひ皆さんには“リーダー”になってほしいと思っています。

さて、皆さんに留学先でやって欲しいことがあります。それはこの6つ。

1.クラスで一番の有名人になる(よくパーティをする人ブランディングなど)。
2.クラスで一番色んな人としゃべる。
3.関係ないクラスやスタディグループに参加する。(公共政策や日本文学など)
4.「交渉(Negotiation)」の授業を取る。
5.地元コミュニティに入っていく。(教会や青空市場など)
6.英語のパーソナルトレーナーをつける。(発音を直してもらうなど)

私が留学してから10年近く経ちますが、やはり時間を経ても記憶に残る人になっていただきたい。面白い人と知り合っていただきたい。これまでとはまったく異なる言語・環境で、語学力やコミュニケーション能力を磨いていただきたい。卒業した後は、きっともうそんな時間をとることはできませんから。後悔しないようにできるだけ人と交わり、また、立ち止まってご自分のキャリアや生き方について考える時間にしてください。

最後に、IGPIについて簡単にご紹介をしたいのですが、IGPIの良いところは国籍・年齢・性別に関係なくプロフェッショナルとして仕事ができることです。また、航空会社の再生や関空の民営化のように国家規模のプロジェクトに参加できること。また投資先等の取締役として経営にも参加できます。30代で上場企業の社外取締役として手腕を発揮することもできます。社内でチームを分けておらず、多様なプロジェクトの中で、戦略コンサル的な業務もM&Aも、あるいはPE投資やベンチャー投資も経験できるというのが大きな特長です。いわゆるスターシステムの考えで、積極的に個人を政府委員会、経済団体やメディア等に出させる風土であり、どんどん名前を売ってもらうことを歓迎します。個人の経営者としての修行の場として使ってもらいたいという考え方です。

IGPIは、きわめてジェネラルに仕事をしていただける人材を求めています。バックグラウンドも出身業界も区切らず募集していますし、入社後も幅広い仕事をしていただきます。創りたい人材は、経営者でありリーダー。経営に必要な多様なスキルが獲得できますので、そのようなキャリアを目指す方には、ぜひIGPIに来ていただきたいと思っています。

インテグラル株式会社

インテグラル株式会社

プレゼンター:取締役パートナー 辺見芳弘 氏

インテグラル株式会社 取締役パートナー 辺見芳弘 氏本日は、インテグラルという会社を知っていただくにあたり“ともに働く仲間”として私のこれまでのキャリアの話、そしてもう一人、佐山の話をお聞きいただければと思います。私もかつて皆さんと同じように留学し、1985年にハーバード・ビジネススクールでMBAを取得しました。その後、戦略コンサルタントをしたり、いくつかの企業で経営者をしてきたのですが、ハーバードでの大きな学びは「経営は科学である」、つまり経営は論理的に分析できると知ったことでした。それから色々な“異質なものや人”と接し、感じる力や考える力をつけることができたのも大きかったと思っています。

これから留学する皆さんは、まったく異なる環境に飛び込むわけですから、きっと苦労をします。これまでに経験したことのないような苦労をする。ですがそれこそ、自分が成長するために一番重要なことなのだと思っています。かつての留学時代の経験が、今の私の大切な素地になっています。

MBAを卒業した私は、米国三井物産、ボストン・コンサルティング・グループを経てアディダス・ジャパンの日本法人立ち上げに携わり、副社長を拝命。それから東ハトの再生を行いました。アディダス時代には、もちろん理論を使って経営を行うのですが、それだけでは上手くいかないこと、ある意味、理論を超えた大胆な経営を行わなければ今の日本では戦っていけないことを学びました。また東ハト時代には“人を動かすコミュニケーション”の重要性と難しさを痛感。経営の現場、とくに大きな組織では、自分以外の人に動いてもらわなければ何事も進みません。約4割は「経営は科学」というMBAでの学びを使い、残りの6割は対人能力、コミュニケーション力がものをいうと分かりました。じつはその部分はMBAではあまり教わりません。実際の経営現場、日々の人間関係などの場面を通して鍛えていく必要があります。その2つの能力が融合して、やっと経営者としては一人前になるのかなと思っています。

経営は、とても面白い仕事です。頭・体・心をフルに使い、社会に影響を及ぼすことができます。もし皆さんが経営に携わりたい、その能力を磨きたいと思うなら、会社の修羅場に関わること。そうすれば経営能力の蓄積を加速することができます。

そうして経営という仕事をしてきたわけですが、その中で、経営を日本の改革に繋げられないか、日本流の企業改革を起こせないかと考えるようになりました。そこで2007年に佐山はじめ5人のパートナーとともにインテグラルを創業。投資と同時に経営支援も行い、ともに構造変化を実現する“バイアウト投資”、しかも欧米のPEファンドモデルを改良した日本型バイアウトを目指すことにしました。本日はそんなインテグラルを紹介する映像を持参しましたので、ぜひご覧ください。

プレゼンター:代表取締役パートナー 佐山展生氏

インテグラル株式会社 代表取締役パートナー 佐山展生氏皆さん、合格おめでとうございます。VTRにも出てきましたが、我々が2015年から関わっているスカイマークエアラインは、おかげさまで順調に再生が進んでいます。同社をはじめ、現在11名の我が社のメンバーが各投資先に常駐。それぞれの企業の成長をサポートしています。そのように投資先に人を送り込み、一体となって企業改革の支援をすることを「i-Engine」と呼んでいるのですが、従来の投資会社にはない我々の大きな特長です。また、ファンド資金と超長期のプリンシパル投資(自己資金)を組み合わせた「ハイブリット型投資」を行っており、投資先との長期的なパートナー関係を構築できること、投資先の皆さんに安心してビジネスを続けてもらえることもインテグラルならではの強みだと思っています。

さて、キャリアについて悩まれることも多い若い皆さんに、私の経験からお伝えしたいのは、“人生は、自作自演のドラマである”ということ。もし現状が「つまらない」と感じるなら、それはつまらないシナリオを書き、演じている自分のせいです。きっとそこに気付かれたから、今日会場にいる皆さんは留学へ行かれるのでしょう。私は目標やキャリアプランを持ってそれを目指すというよりも「面白いことをする」「面白いと感じることを、とことん突き詰める」ようにしてきました。キャリアのロールモデルを見つけて…などとよく言われますが、ロールモデルは今の世界の中だけのモデルに過ぎません。まだ誰もしていない面白いことをすればいいのです。

成功者には、自分は強運だという人が多くおられます。しかし彼らは、決して受身で何かを待っていたわけではありません。彼らは成功の可能性が極めて低いものにでも、常に挑戦し続けてきたから成功したのです。確率が1%のものでも、100回行えば1回は成功するかも知れないのですから。次に、今から10年後のご自分を想像してみてください。今とは別世界が広がっていますよね? もう年を取ったと思うことがあるかも知れませんが、 10年後の自分から見れば、今の自分はとても若い。10年後の自分ならやる気が起きないことでも、今ならできることはたくさんあります。「いくつになっても10年後より10歳若い」、現在の自分がいかに多くの可能性を持っているかを忘れずに、様々なチャレンジをしていってほしいと思います。

日本イーライリリー株式会社 - 海外大学院合格者ジョブフェア2016開催Report

日本イーライリリー株式会社

プレゼンター:MBA採用担当 課長 ロビン・シャンカー氏

日本イーライリリー株式会社 MBA採用担当 課長 ロビン・シャンカー氏本日は、まず私からイーライリリーという会社についてご説明し、その後、人事本部長の加納から個人的な経験を含めて弊社でのキャリアのお話をさせていただきます。

イーライリリーは、140年の歴史を持ち、約41,000人の従業員を抱えるグローバル製薬企業です。本社はアメリカのインディアナポリスにあり、世界120カ国以上で事業を展開しています。研究開発を大変重視しており、従業員のうち8,000人以上が研究開発職。毎年多額の研究開発費を投じていて、2015年度の研究開発費は売り上げの約24%にものぼりました。日本法人である日本イーライリリー株式会社は、昨年設立40周年を迎え、北海道から九州まで23の拠点を持ち、従業員は3,300人以上。米国本社に次ぐ規模を持つ組織となっています。2015年度の売上は約2,359億円。前年対比で+13%の成長を果たしました。2020年には、世界の製薬企業のTOP10に入ることを目標に掲げています。

私たちは社員の能力開発・育成に力を注いでいます。そのひとつとしてダイバーシティの推進に積極的に取り組んでおり、フレキシブルな働き方をサポートし、2020年までに女性リーダーの割合を30%にすることを目指しています。その活動は外部からも評価され、「働きがいのある会社」調査でも常に上位にランキングされています。

イーライリリーにはMBAの皆さんが活躍できる、グローバルでクロス・ファンクショナルなキャリアチャンスがあります。加納をはじめ、日本法人でもグローバルでも、日本人MBAが重要ポジションを担い、世界のフィールドで活躍しています。フルタイムのグローバルリーダーシッププログラムを持っていますし、もちろん、皆さんにはサマーインターンシッププログラムもご用意しています。サマーインターンシップでは約8週間、ビジネスに直結したチャレンジングなプロジェクトを担当していただきます。

プレゼンター:執行役員 人事本部長 加納香 氏

日本イーライリリー株式会社 執行役員 人事本部長 加納香 氏私からは「リリーで働くということ」について、個人的な経験も含めてお話ししたいと思います。私は1998年にHaasを卒業しました。皆さんの18年先輩ということになりますが、これまで3つの会社と3つの業界を経験しています。

キャリアのスタートは戦略コンサルティング会社。その後Haasを卒業し、そのまま米国のシリコンバレーにあるITのスタートアップベンチャーで働きました。そこではとても刺激的で楽しく、貴重な経験を積むことができたのですが、3年が経った頃から自分の人生のやりがいと会社ビジョンに祖語を感じるようになりました。これまでテクノロジーの先端の世界で働いてきたけれど、同じ人生の時間を使うならもっと直接的に他の人の人生にインパクトを与えるような仕事がしたいと思うようになったのです。そこで、現在の製薬業界、イーライリリーへ転じました。製薬業界は「売り上げが伸びるたびに世界のどこかで患者さんが救われている」というビジネスです。入社後は、自分の仕事が世界の誰かの役に立っていると日々実感でき、大きなやりがいを感じています。

私は入社後13年で6つの部署を経験しました。IT部門からシックスシグマ、グローバルマーケティング(米国勤務)、セールスなど。その間には2人の息子を出産し、仕事と同時に家庭を持つこともできました。当社には仕事の貢献には仕事で応える、仕事を通じて人を育てる伝統があり、またリーダーには成果を出すことと同時に人や組織を育てることが課せられています。それらが単なるお題目ではなく実行されていることが、私自身のキャリア変遷を見るとご理解いただけるのではないでしょうか。このようなダイナミックでスピーディーなキャリアパス、そして仕事と家庭をともに充実させられる会社は、なかなかないと思います。

さて、現在の人事本部長としての私のトップ・プライオリティーは、日本人のグローバルリーダーを数多く育て、その流れを加速させること。国内外の主要なポストに日本人をより多く登用し、日本からの声を効果的に上げていくことで、日本の患者さんのアンメットニーズにより迅速に応える体制を整えることです。そのために、高いポテンシャルを持つ若い人材に責任あるポジションを任せ、能力を伸ばしていただく思い切った人事判断をしていきます。

人生は約3万日あるといわれています。最初の1万日は28歳くらい。ここまでは色々なことへチャレンジし、吸収し貪欲に成長する時期。つぎの2万日は56歳の頃。これまで蓄えたスキルなどを活かして、人や社会のために貢献する時期だと思っています。この頃になると責任範囲が広がり、家庭を持たれた場合にはそちらにも責任が生じ、優先順位が変わることもあるでしょう。そんな時、さらに先のキャリアを考えるには、ご自身の価値観や人生観と同様に企業風土が非常に大事になってきます。ですから、ワークとライフの両方で自己実現をしたいとお考えの方には、当社でのキャリアをお薦めしたいのです。ぜひ皆さんの参画をお待ちしています。

午後の部/企業ブースでの個別交流会

午後の部では、出展企業ブースを自由に訪問いただく個別交流会を開催いたしました。参加の皆さまは、各社の人事ご担当者から求める留学経験、MBA像、マネジメントリーダー候補としての資質等について説明を受けていました。第一線で活躍中のMBAホルダーの社員の方々からは、現在の業務など具体的なお話を伺えたようです。さらに、キャリアについての意見交換をされている方。留学前に有意義な時間を過ごしていただけたのではないでしょうか。
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ジョブフェアに参加して~2016年参加者の声~

  • 企業のプレゼンテーションを通じて留学後の具体的なキャリアパスが想像できて良かったです。
  • 各企業の社員の方と直接話せる機会はなかなかないので貴重でした。
  • 一度に多くの会社の情報を集められる良い機会でした。
  • 午前のみの参加となってしまいましたが、非常に有益な情報を得ることができました。初めのアクシアムの社長様のご挨拶も印象に残っています。
  • 企業の担当者から一対一で話を聞ける機会で、思ったよりも具体的に聞くことができました。
  • 様々な方と話す中で、各社のcorporate valueの違いが見え、非常に参考になりました。
  • 多くの企業の実務をされて実績を残している方々とお話できる機会があり、とても刺激を受けました。また、今年合格された方々とネットワーキングもできたので、素晴らしい機会となりました。
  • 各企業の方々の説明が非常にto the pointで分かりやすかったです。
  • 採用担当の方とフランクに話せたので非常に有意義でした。
  • これまでお話を伺ったことがない業界のお話が聞けたのが良かったです。
  • 各ファームの特徴が分かり、大変参考になりました。
  • 通常の転職イベントとは異なり、生の体験談を通じて各企業の魅力を感じることができました。
  • 昼食まで提供いただいて、長時間でしたがスムーズに楽しめました。
  • 留学前に留学中に心がけておけば良いことなどを知れて良かったです。
  • インターンシップ情報が得られて役立ちました。
  • 多様な企業のミッションステートメントや方針を知ることができて良かった。インターンを検討するにあたって有意義だった。
  • MBA生に対する期待が分かり、どのような力を身につければよいか理解できました。
  • MBA採用を行う企業を一気に見ることができ、大変効率的で良かったです。
  • 実際にMBAへ留学されてキャリアを変えた方のお話を聞けて参考になりました。

参加者の皆様から、来年参加される後輩へのメッセージ

  • 留学前イベントとして、参加必須であると思います。濃密な時間でした。
  • 自分にとって未知の業界、企業を知る素晴らしい機会でした!
  • 留学前に企業の担当の方とコンタクトできるいい機会です。
  • 1つの業界にとらわれずオープンに見た方が良いと思いました。
  • 私費留学なら絶対行くべきだと思います!
  • 単独の壮行会にはいかないような企業様との接点があり、新たな発見があります。
  • 多数の企業の採用担当様と、こんなにフランクに話せる機会は貴重です。ぜひCome on!
  • 色々な会社のプレゼンを比較して見られる良い機会ですので、楽しんでください!
  • 渡航前の準備が有意義にできます。
  • ジョブフェア形式のものは少ないので貴重な機会だったと思います。
  • 受験と同じく、転職・就活もearly actionが重要です!
  • 今後の人生を考えるうえで、参加することが何かの良い気づきのキッカケとなるかもしれません。
  • このジョブフェアがスタート地点です!
  • 大学院に合格していなくても、人生観を確認するために来ても良いくらい内容の濃い講義を聞けるので、ぜひ参加してください。
  • 視野を広げるため、社費の留学生も参加するべきだと思います。

渡航前のお忙しい中、貴重なお時間を割いてご参加いただきました皆様に心より御礼申し上げます。 今回のジョブフェアの内容が、これからの皆様の展望を実現させるために、少しでもお役に立つことを願ってやみません。
アンケートにご協力頂きました皆様のお声を大切にし、今後の運営に反映させていただきます。

皆様お一人おひとりの留学生活が充実したものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます

株式会社アクシアム スタッフ一同

お問い合わせ

本イベントについてのお問い合わせは、下記連絡先までお願いいたします。

株式会社アクシアム イベント事務局
Email:event@axiom.co.jp