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アクシアムでは、これまで24年にわたり海外MBA約5,300人、国内MBA約1,700人の方々を対象としたキャリアコンサルティングをさせていただいております。その中から数多くの方が、各方面のプロフェッショナル、マネジメントリーダー、そして経営者となっていきました。そのような方々へのキャリア開発支援、キャリア紹介を通じて得られたエッセンスを、MBAキャリアデザインの基礎知識としてお伝えいたします。

この内容は、現在海外MBA留学中の方を対象にしたものになっておりますが、将来MBA取得を考えている方や、既に国内外のビジネススクールを卒業したMBA保有者の皆さんにも参考にしていただけます。

キャリアデザイン講座 2017~2018年卒の皆さんに向けて

最新求人市場動向

日本の産業社会における組織の課題はいくつかありますが、成長戦略を実現するために必要なものは、以前から指摘されている点から変わりありません。

  1. マネジメントリーダーの不足
  2. グローバル人材の不足
  3. 若手人材育成の重要性の拡大

の3点です。グローバルに活躍できる若手MBAの必要性や重要性が高まっているにもかかわらず、企業派遣生も私費留学生も減少傾向にあるのが現状です。

MBA留学を短期的な求人市場ニーズだけでとらえず、長期のキャリアプランを考えることがより重要になってきました。長期のプランを考えるためにも、今のニーズ・現実的な機会がどのようなものなのかをしっかり理解しておく必要があります。以下より2017年から2018年卒のMBAの方を対象とした最新の市場動向をお伝えしますが、卒業時の就職活動のためだけではなく、人生をthriveさせたい人、人生でoverachieveしたい人に、このコンテンツが参考なれば幸いです。

【1】求人市場の変化

2016年卒までの就職状況をレビューし、いくつかの重要な変化のポイントをお伝えします。単なるMBA卒業時の就職、各業界の求人動向を知るだけではなく、「MBA卒業後の中長期的キャリア」をキャリア形成、キャリアのデザインという視点でしっかりと考えることが重要です。そのために、MBA卒業時とポストMBAの求人市場を包括的に、かつ市場の変化と合わせてお伝えします。

【2】対象別アドバイス

1年生、2年生、企業派遣などの対象別に、皆さんから良く受けるご質問を踏まえつつアドバイスします。

 

【1】求人市場の変化

リーマンショック後から昨年まで、海外のビジネススクールへ留学する日本人の数は連続して減少していました。それが今年、久しぶりに増加に転じた気配があります。

5月に弊社が実施した合格者対象のセミナーやジョブフェアの申込者数は、例年に比べ大きく増加。毎年秋に行っている「海外ビジネススクール留学生数調査」を待たなければ正確な数値はわかりませんが、2013年以降続いているMBA向けの求人市場の活況が追い風になっているのかもしれません。しかしながら、MBAの求人市場が絶好調から急激に反転し、壊滅的な状況になる…そんなことが過去にも何度かありました。しかもそれは数年の周期で起きており、それゆえ常に市況にはアンテナを張っておく必要があります。

海外MBA人材がスタートアップに挑戦するケースや、海外でそのままキャリアを積むケースが増えてきました。企業派遣生が卒業前に復職しないと決断し、転職することも珍しくなくなっています。第一志望の企業からオファーを得て即決できた人、異なる業界から多数のオファーを獲得し、じっくり時間をかけて納得できる選択を行えた人など、希望どおりの進路をつかむ方が増えました。しかし、第一志望の会社に入ったが半年もたたない間に転職してしまう人も見られます。これは好景気ならではの負の現象といえるでしょう。

MBAのキャリア形成で大切なことは、需要の拡大に甘んじることなく、世界経済の潮流や枠組みの中で、Post MBA市場の動向を大局的にとらえ、同時に己心(こしん)に従ったビジョンを見つけ出し創造していくことです。留学の目的は単なる『就職』や会社を移る『転職』ではなく『キャリア・デベロップメント』。すなわち『展望を備えたキャリアの開発』です。

アクシアムでは創業以来、すでに7000名を超えるMBAの方々の一人一人の展望について相談を行ってきました。相談者の多くは現在、経営者あるいはプロフェッショナルとしてご活躍されています。これこそが、アクシアムが提唱する『展職』であり、私たちが皆さんにご支援できることです。

では、これから卒業にむけ本格的な活動を始める皆さんに、MBA求人のハイライトをご説明します。

  1. キャリアパラダイムの大転換。マネジメントからリーダーシップへ、会社から社会(ソーシャル)へ、先進国から途上国を含む地球規模へ、キャリアが多様化する時代。
  2. 金融業界の求人は、一部復活、VCならびにPEの数年ぶりのファンドライズ。
  3. コンサルティング業界では、経営戦略、IT、財務など稼働率は高く、求人需要は爆発。またMBA保有者のスカウトも増加。
  4. クールジャパン。日系大手企業MBA求人への注目と注意。意外な業界 エンタテインメント、飲食、建材、食品、リゾート、小売。
  5. 日系ベンチャー企業の求人は世界戦略を推進する方向で増加。Eコマース、コンテンツ、バイオ、エネルギー、ゲーム、リサイクル、燃料電池、クラウド、アプリ、外食産業、電子機器、分析機器など。スタートアップベンチャー、カーブアウトなどでもMBA求人開始。
  6. 外資系ベンチャー企業の日本参入。
  7. 大手外資企業では、IT業界、Eコマース、消費財ブランド、エネルギー商社、ヘルスケア、リテール、エンタテインメントなどの領域で増化。リーダーシッププログラムや、FP&Aのニーズの増大。
  8. 一般募集(公開)求人の激減とは対称的に、機密性の高い(非公開)求人の増加。具体的にはマネジャー。事業再生、事業継承、創業家と経営者、ガバナンスの変化。
  9. 30~50歳までの求人が増大する一方で、50代以上の求人の激減。
  10. 「サービスに関わる産業:財にかかわる産業」の求人対比は「9 :1」。
    好調な求人増加はいつまで続くのか? 反転減少の時期はいつか? 反転減少した場合の対処、代替え案。不況に強いキャリアとは何か?

新規にMBA採用を開始する企業もあります。最新の市場動向については、ぜひ、アクシアムのキャリアコンサルタントに随時お尋ねください。

【2】対象別アドバイス

全体的な助言

海外MBAを採用対象としている企業は、以下の4つを期待しています。

    1)知識、スキル
    2)コミュニケーションスキル(英語によるビジネス遂行力)
    3)価値観、キャリアの考え方、共通概念
    4)ネットワーク

この中で、もっとも重要な採否を決定する要件は、3)のキャリアの考え方、価値観、共通概念です。なぜMBA留学し、なぜその会社に応募し、なぜその仕事がしたいのか。また、将来何をしたいのか。こうした質問に、説得力をもった回答をできる人が採用されます。

その際、願望や希望の大きさをいくら熱心に説明しても、「報酬が高いから」「学べるから」「成長できるから」「社会に貢献したいから」などと言った自分の利益だけを述べるだけでは採用されません。もっと具体的に、「MBA留学を経て、自分は何をしたいと思いそのためどんな努力したのか。」「その結果、何ができるようになったか。」「何をするためにその会社のその仕事を希望するのか。」などについてしっかり語れることが望まれます。そのためには、深く考え、悩み抜いた上で自分なりの応えにたどり着いておくことが大事です。付け焼刃なインタビュー対策では、まったく刃が立ちません。薄学も見抜かれてしまいますので、しっかり学ぶことも大事です。また、冗談のような話ですが、海外MBAの方が英語でインタビューを受けて、英語力不足を理由に落ちるということが実際起こるので、英語でのビジネスコミュニケーションもしっかりできるようにしておいてください。

就職に苦労している方、苦労しそうな方への助言

以前に比べ、願望だけの留学生が減り、現実的なチャンスをつかもうとする人、大きな挑戦を目標にする人など留学の動機も多様化しています。その中で、i)市場の求人ニーズをつかんで有利にキャリア開発につなげている(=売り手市場の恩恵を受けることができる)人と、ii)ニーズをつかまず勘違いの方向ばかり身勝手に見ている(=売り手市場の恩恵を受けられない)人の二極化が進んでしまいました。

売り手市場でも就職が難しいのは、

    1)職歴なし
    2)35歳以上で留学
    3)キャリアに関連しない分野で留学

といったタイプの人です。就職先を見つけるにはかなり努力を強いられると思いますので、他の人とは違うアプローチが不可欠であると覚えておいてください。

まず、求人の傾向をしっかりと把握しておきましょう。 現在、外資系、日系を問わず事業会社での財務会計・事業開発・マーケティング・セールス・オペレーションの求人が増加しています。マネジメントを目指せるポジションの求人も数多く出てくるようになりました。特に外資では、ポテンシャル採用が積極的に行われています。また、コンサルティングや金融など、スキルや知識を高いレベルで要求する業界でも求人が活発です。

ただし、ベンチャーや新規事業開発、企業再生にからむ求人では、ポテンシャルではなく実践的なスキルがより求められるようになっています。さらに、大手企業とは異なり、学歴やスキル以上に「新しいことに挑戦したい」という志向性や価値観が求められます。言葉だけで「挑戦したい」というのでは不足で、実際にどんな挑戦をし、どんな苦労や失敗をしたか、それをどうやって乗り越えたかなどの質問に具体的に答えることができるかどうかがポイントとなります。夢ばかり語る人材よりも、実践派が望まれているのです。 こうしたいわゆるチャレンジ精神は、留学した人すべてに当てはまることではないと思われます。意外なことですが、日本から海外へ留学する人の中には、「異文化交流や挑戦をしたい」と言いつつ、本心では「安定優先で、挑戦やリスクなどは程々にしておきたい」という考えの人が多いのです。

安定を目指す人は、このような分野にはキャリアを方向付けないほうがよいといえますので、しっかり考えてみてください。採用側も、その点への理解が進んできていますので、軽い気持ちで応募してもあっさり見抜かれてしまいます。

留学経験だけで新たなキャリアが拓ける時代は遠い昔です。しっかりとした自分の展望、価値観を持ち、自身の経験と強みを理解し、そして就職をゴールでなくキャリア開発の一環とらえて活動を進めていきましょう。MBAや大学院留学後のキャリアを設計し、未来の展望、すなわちキャリアゴールの実現に向けて、人生の投資先を探すつもりで活動することが成功する秘訣です。

1年生の方への助言

インターンを探し、できるだけ異業種の経験を積んだり、希望領域の仕事を経験したりしましょう。実践的なインターンシップを通じて、自分にその仕事の適性があるのか自己分析してみるとよいでしょう。インターンの8週間では様々なことが見えてきます。例えば「投資銀行がここまで功利的だとは思わなかった。」とか、「戦略コンサルが、ここまで家庭を犠牲にしないといけないほどワークロードが高いとは思わなかった。」とか、「製造業のスピードの遅さと刺激の無さには耐えられない。何年も同じ製品を売ることを考えるのは耐えられない。」などなど。業界、会社、職種によって様々な特徴があります。善し悪しということではなく、それが自分に合致しているかどうかが重要です。また、自分にとって魅力的な部分にだけ目をやってはいけません。書物や、人から聞く、経験者から聞くというような会社の外から見るだけではなく、インターンを通じて会社の中を自分の目でしっかりと見て、そして自分の心の中(価値観)と合わせて精査する必要があります。

そのためのインターン探しには、学校に来る企業、先輩訪問、教授アタック、あるいは自分で直接応募するなど、さまざまな方法を試みてください。日本は海外に比べれば断然機会が少ないのですが、インターンは将来のために必須と考えて、がんばって獲得してみてください。

2年生の方への助言

インターンシップを終えた先の会社から、内密にオファーをもらった人もいるでしょうし、もらわなかった人もいるでしょう。しかし、本番はここからです。インターンシップなどからMBAを定期採用しているプロフェショナルファームや企業は、例年、10月~12月に採用活動の佳境を迎えます。能動的にできるだけ対象を広げ、候補者や競合他社との駆け引きをしつつ、選りすぐりのベストな候補者を採用しようとします。

売り手市場一色となった今年特有のトピックをご説明しておきます。

  1. 9月の段階で正式オファーを受託し、入社承諾を既に出している方が見受けられます。これは過去なかったほど最速の進路決定です。意外かもしれませんが、彼らは1年生からしっかり進路を熟考しインターンを経験した上で、インターン先からのオファーを承諾しています。これは非常に良い傾向です。キャリア構築が成功する可能性は高いと思われます。
  2. 採用企業やサーチ会社から大量の誘いがメールやSNS経由で届いているため、進路に迷いが生じ始めている方もおられます。選択肢が多いゆえ、応募先も広がりますが、その中からしっかりオファー獲得を目指すことが大事です。しかしながら、自分のやりたいこと、やり遂げたいことが何なのか、応募過程で見失わないようにしましょう。
    オファーをもらった先からの回答期限や提示条件に関し、交渉や駆け引きをする必要はありません。真摯な気持ちで公正、公平に対応しましょう。無理に決断する必要はありません。後悔のない決心をしましょう。逆にいえば、しっかり見極めることができたら、早期に決心することも好ましいと思います。
  3. 他の方がどんどん決まっていくのに、自分だけは書類選考にパスできない、インタビューを通過しないというケースもあります。焦らず、企業のニーズと自分のスペック、あるいは自分の志望動機が合致しているのか再確認してみましょう。
  4. 一番やっかいなのが、客観的にみて候補者にとって大変好ましい選択であるのに、当人は決心できない場合です。オファーをもらったが「他にもまだ何かチャンスがあるのではないか」と期待してしまうケースです。買い手市場の時にはこのようなことは発生しませんが、売り手市場の局面では往々にして生じます。原因は自分にじつは自信がないことや、オファー内容が若干自分の希望と違うことなど様々ですが、大きなポイントは「決めきれない」こと。決定因子の特定が自分でもできていないか、自分でも誤認されているのでしょう。決めきれないまま、大きなチャンスを取り逃がすことも起こりますので、十分注意が必要です。

アクシアムでは、弊社経由の紹介先企業ではなくても、オファーを受けるべきかどうかやベストなキャリアとなるかどうかなど、無償で相談しています。スカイプによる相談、一時帰国中の相談も歓迎です。

定期採用している企業については、直接応募をお勧めすることもありますが、アクシアムにMBA新卒の紹介を依頼している企業のご紹介は可能ですし、他にもMBAを対象としている通常の求人案件もご紹介することができます。一度、ご希望や展望、キャリアデザインをしっかり相談いただければ、それに合致した案件を随時ご案内することができるようになります。担当コンサルタントまでご遠慮なくご質問・ご相談ください。

企業派遣生の方への助言

企業派遣の方は、私費留学の方と比べキャリアについて考え、悩む時間が少ない分、後々の転職で後悔することとなってしまうケースが多く見受けられます。

私費留学の方は、渡航前からキャリアについて考え、就職活動を開始し、インターンや採用インタビューを通じて、自分で悩むだけではなく人の話を聞きながら考えていきます。

結果的に視野が広がり、良い転職・就職ができる確率が高くなります。

一方、企業派遣は会社に内緒にしながら活動し、希望していた業界の中や誘われた企業で即決してしまいがちです。優秀な方ほど、絞った希望業種でオファーを得てしまうが故、広く視野を持つことができないまま決めてしまうケースが多いようです。そのためか、MBA卒業後に新しい仕事についてからほどなく、「広い視点で考えると間違っていた」と気付くということが生じてしまいます。

企業派遣の方、官庁派遣の方も、留学中からキャリアについて長期の視点でしっかり考えておくことをお勧めします。

まだコンサルタントと個別相談していない方は、ご相談内容を明記の上
[mail@axiom.co.jp]までメールでご連絡いただくか、
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