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2018年9月

世界最高のチーム~グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法~
ピョートル・フェリクス・グジバチ (著)

アクシアムでの社歴・コンサルタント歴も長くなり、メンバーをリードしなければいけない立場になりましたが、これがなかなか難しいもので、私自身の大きな課題と捉えています。

本書はそんな中、出会った一冊です。著者であるピョートル・フェリクス・グジバチ氏のことは知っていましたが、著書を読むのは初めてでした。

「優秀なマネジャーはこのような発想で、組織をリードしているのか」
「マネジャーの職務とは、本来このようなものなのか」
など、読み終えて、新しい視点をいくつも学びました。

私が印象的だったポイント、学びとなったポイントを以下に抜粋します。

第1章 世界共通のチームづくりのルールとは より
◆マネジャーの言動がチームのパフォーマンスにもっとも関係している。
◆優秀なマネジャーの8つの特徴
 1)よいコーチである
 2)チームを勢いづけて、マイクロマネジメント(チームメンバーに対する過度な監督・干渉)
   はしない
 3)チームメンバーが健康に過ごすこと、成果を上げることに強い関心を持っている
 4)生産的で成果主義である
 5)チーム内のよき聞き手であり、メンバーと活発にコミュニケーションしている
 6)チームのメンバーのキャリア形成を手助けしている
 7)チームのためのはっきりとしたビジョンや戦略を持っている
 8)チームのメンバーのアドバイスできる専門的技術・知識を持っている
◆一番大事なのは「よいコーチである」こと
◆「生産性の高いチームの特性」を紹介しましょう。それは次の5つです。
 1)チームの「心理的安全性」(Psychological Safety)が高いこと
 2)チームに対する「信頼性」(Dependability)が高いこと
 3)チームの「構造」(Structure)が明瞭(Clarity)であること
 4)チームの仕事に「意味」(Meaning)を見出していること
 5)チームの仕事が社会に対して「影響」(Impact)をもたらすと考えていること
◆この5つの中で一番大事なのは、(1)の「心理的安全性」です。
◆心理的安全性とは、端的に言えば「メンバー一人ひとりが安心して、自分が自分らしく
 そのチームで働ける」ということ。自分らしく働くとは、「自己認識・自己開示・
 自己表現ができる」ということです。
 要は、「安心してなんでも言い合えるチーム」が心理的安全性の高いチームなのです。

第3章 チームのパフォーマンスを向上させる「良質な会話」 より
◆従業員の管理の仕方は、トップダウンでKPI(Key Performance Indicators、重要業績評価指標)
 を決めるのではなく、トップが示した大きなビジョンに向かって個人が自発的にそれぞれのゴール
 を設定していくOKR(Objective and Key Result、目標と主な結果)に変わってきています。
◆マネジャーはメンバーに対しても、経営者と同じ見方をしないといけない

第4章 “一瞬”で差をつける「チーム時間」の使い方 より
◆フィードバックは一瞬一瞬が勝負。早いほどいい。
◆メンバーに対する一瞬一瞬のコーチング的な働きかけは、メンバーに「マネジャーがずっと
 見守っていてくれる」という安心感や信頼感、つまり心理的安全性をもたらします。
◆僕は、じつは「フィードフォワード」(結果を予測して、事前に行動を変えること)のほうが
 大事だと考えています。
◆フィードバックがフィードフォワードに生かされなければ意味がない。
◆フィードフォワードとフィードバックを繰り返して本人の気づきを促し成長させる。
 ただ、チームとして成果が上がるように明確な指示も出す。

第6章 劇的に生産性を上げる仕組みのつくり方 より
◆チームの仕組みづくりを考える上でのマネジャーの役割
 1)安全な「場づくり」
 2)チームのゴール設定
 3)パフォーマンスの評価
 4)人材の育成
 5)チームの代表として動くこと
◆ビジネスチームのメンバーはより大きな成果を出すためにベストのパフォーマンスを提供するわけ
 ですが、その仕組みとし大事なのが各メンバーによる自発的なゴール設定である「OKR」です。
◆OKRを設定する際のポイントは、つぎの5つです。
 1)大局的視点に立った戦略目標を、測定可能な具体的目標と組み合わせる
 2)野望を掲げる
 3)全員実践する
 4)OKR≠評価
 5)OKRは最大インパクトをもたらす目標に絞る
◆加えてOKRを運用する際には、次のような点に気をつける必要があります。
 1)四半期の初めに経営陣が会社のOKRを設定し、社員が自分のOKRと一致させる
 2)OKRはいつでもだれのものでも見られるように開示する
 3)定期的なワン・オン・ワンで振り返ることで、習慣づける
 4)目的に応じて、評価制度との組み合わせを工夫する
 5)組織全体で支援し、他メンバーのOKRにもコミットする文化を醸成する
◆OKRは会社の利益のために何を達成するかという大きなゴールから逆算して考えるべき
◆マネジャーの役割は、自分自身がアウトプットを出すことでなくて、
 あくまでもメンバーのアウトプットを最大限に引き出すために「判断する」こと

マネジャーとしての重要な視点を、これほどシンプルに、かつ簡単な表現で説明してある本はそうそうないのではないかというほど、読みやすい本でした。

これからリーダーを目指す、リーダーに抜擢されたばかりでどのように考えればいいかわからない、すでにリーダーになって久しいが自分のチームの成果が思うように上がらない、いずれの状況にある人にもきっと参考になる記述が随所にあると思います。

特に、上記で一番多く抜粋・ご紹介したのは「心理的安全性」。ここは私自身、とても大事にしたい部分であり、より一層意識しなくてはいけない部分でもありました。自分も含めてメンバーが生き生きと働けるのは、まさにこの心理的安全性に尽きるように読了後、感じています。

KPIという単語がビジネスで頻繁に使われるようになって久しいですが、現在はKPIに替わってOKRなる指標が現れました。すでにグーグル、メルカリ、LinkedInなどの企業がそれを導入し始めています。ビジネスのサイクルやスピードはますます加速していることを痛感します。(そして数年後にはこのOKRに替わる、もっと効果的な指標や分析手法が生み出されているのでしょう)

かくいう弊社も、まさにこれからOKRの導入を検討しているタイミングで、私にとってはそれらについて学ぶことができた点も大いにありがたい部分でした。

組織、リーダー、仕組化などについて改めて気づかされることが多く、そして今すぐにでも意識したり、行動に移したりしたいと思えることがふんだんにちりばめられている、とても有益な書でした。

世界最高のチーム~グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法~ 出版社:朝日新聞出版
ピョートル・フェリクス・グジバチ (著)
若張 正道
株式会社アクシアム
 エグゼクティブ・コンサルタント/人材紹介事業推進マネジャー
若張 正道

大学卒業後、大手食品商社の営業部門からキャリアをスタート。人材サービスに関心があったことから、2001年、アクシアム入社。新規事業であるMBAをメインとしたネットリクルーティングサービスの立ち上げに参画。無事にローンチを果たし、その後は人材紹介事業推進マネジャー 兼 エグゼクティブ・コンサルタントとして、ハイエンド人材の展望ある転職=「展職」を支援している。

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