転職コラムコンサルティングの現場から

メールマガジンに連載させていただいたコラムのバックナンバーです。
転職市場、そしてキャリアコンサルティングの現場で起こる日々の出来事から、成功へのヒントを感じていただければ幸いです。

コンサルティングの現場から 第17回 
2006.01.26

ピンチか?チャンスか?

ライブドア・ショックが広がっています。

アクシアムでもネット関連ベンチャーの求人をお手伝いすることが多く、少なからず影響を感じます。日本版エンロン事件とも呼ばれ始めていますが、果たしてどのような決着となるのか、しっかり見守りたいと思います。

さて、歴史的にもこのような経済・社会面にインパクトのある事件は数多くありましたが、そうした混乱が起きているときや厳しい環境にあるときに、むしろ突出した優良企業や経営者が生まれてくるというのも事実です。

1/22付けの日経新聞の1面でも、『ライブドア・ショック -3-』という記事の中で、いくつかの例が取り上げられています。ネットバブル終焉前後の逆風下であえて起業し、ブログサービスの草分けとして発展している「株式会社はてな」、エンロンやワールドコムの会計スキャンダルで混乱していた2000年代前半に急成長した「グーグル」、ブラックマンデーの影響が強く残る1990年に上場した「シスコシステムズ」などの例で、米シリコンバレーにある『超新星は冬の時代に生まれる』という経験則が紹介されています。

17年前の1988年(昭和63年)にリクルート事件が起きた際にも、その年に周囲の反対を押し切り、あえてリクルートに入社した方々がいらっしゃいます。その方々は、その後コアメンバーとして活躍されたり、あるいは起業して成功されている方が多いようです。

危機こそ好機。そう考え、あえて逆風の中で他の方がしないことをやるというのは、本当にすごいことです。そうした行動を起こす方は、決してギャンブルに出ているわけではなく、むしろ勝算があるからこそチャレンジしています。

ある方から、「ピンチと思うかチャンスと思うかは、自分がその状況を乗り切れると思うかどうかの違いだ」と伺ったことがあります。

ピンチをチャンスに変える力。
自分を信じ、突き抜ける力。
皆さまにも、そんな力を発揮していただきたいと思います。