転職コラムコンサルティングの現場から

メールマガジンに連載させていただいたコラムのバックナンバーです。
転職市場、そしてキャリアコンサルティングの現場で起こる日々の出来事から、成功へのヒントを感じていただければ幸いです。

コンサルティングの現場から 第23回 
2006.03.09

面接対策/ロジカル・シンキングについて vol.1

戦略コンサルタントの採用をはじめ、マーケティングやファイナンス、経営企画関連職等の採用では「論理的思考能力が高い方」、いわゆる『ロジカルな方』が求められています。

経験のある方も多くいらっしゃるかと思いますが、短い時間の面接・面談の場で「この人はロジカルにものを考えられる」と判断してもらうのはなかなか難しいものです。特に緊張していると、うまく受け答えできないこともあるのではないかと思います。

今回は、そのような面接・面談を受けられる際の助けになればと思い、ちょっとした対策、ヒントについて書きたいと思います。

まず、何より『ロジカル・シンキング』の能力そのものを向上させること。これは、トレーニングである程度可能です。関連の書物や雑誌などたくさんありますので、数冊お読みになって基本的な考え方・枠組みを知識として身につけ、それを普段の仕事でも使ってみると良いでしょう。

ダイヤモンド社刊の『問題解決プロフェッショナル「思考と技術」』(著:斎藤嘉則)、『MBAクリティカル・シンキング』(著:グロービス・マネジメント・インスティチュート)などは分かりやすさにも定評があり、お勧めいたします。

つぎに、面談・面接の準備をしっかり行うこと。例えば戦略コンサルタントの採用面談では「ケース・インタビュー」と称されるものがしばしば行われます。「日本における傘の市場規模を算定せよ」とか「あなたの会社が抱える最大の経営課題、問題はどこにあるか」などというような問題が代表的で、その回答へたどり着く思考プロセスを問われます。

ある程度パターンがあるので、それを知っておくだけでもかなり結果が違うと思います。また、できるだけの準備をしていれば心理面でも自信を持って面談に臨めるようになり、緊張の度合いが低くなるという効果もあります。

青土社から出版されている『ビル・ゲイツの面接試験?富士山をどう動かしますか?』(著:ウィリアム パウンドストーン、原著:William Poundstore、翻訳:松浦 俊輔)は、論理思考を問う面白い例題が豊富で、面接対策としてだけではなく、パズルを楽しむ感覚でも読めるのでお勧めです。

(→次週へ続く)