転職コラムコンサルティングの現場から

メールマガジンに連載させていただいたコラムのバックナンバーです。
転職市場、そしてキャリアコンサルティングの現場で起こる日々の出来事から、成功へのヒントを感じていただければ幸いです。

コンサルティングの現場から 第25回 
2006.03.23

有能なリーダーは育成可能か?

第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本が初代世界一になりました! 野球好きの私としては本当にうれしいニュースです。準決勝&決勝は特にエキサイティングで、見ていて本当に楽しかったです。祝、世界一!

さて、本題です。

「数ある企業の中で、グローバルNo.1はどこか?」と聞かれれば、やはりGE(ゼネラル・エレクトリック社)グループが挙げられます。その前会長兼CEOであるジャック・ウェルチ氏は、ご存じない方はいらっしゃらないかと思われるほど著名な経営者であり、「20世紀最高の経営者」と称される方です。

最近の著書「ウィニング 勝利の経営」(共著:スージー・ウェルチ/出版:日本経済新聞社/訳:斎藤聖美)はお読みになった方も多いと思いますが、よくある抽象的な経営論ではなく、現場の視点・言葉で書かれた実践的な内容で、とても分かりやすく、頭にしみ込む感じがします

このジャック・ウェルチ氏(&スージー・ウェルチ氏)が誌面にて一般ビジネスマンからの質問に答える形式で連載しているコラムがあります。日本では、『プレジデント』(プレジデント社刊)に『ジャック・ウェルチのビジネス問答』として掲載されているのですが、この内容が、またたいへん参考になるものが多いのでご紹介させていただきます。

同3/20号の問答では、『訓練で有能なリーダーを作ることは可能か?あるいは最高のリーダーは生まれつきの資質によるものなのか?』という質問に対し、『答えは両方である』と述べられています。

すべての人間がリーダーになるよう生まれてきているわけではないので、

  1. リーダーとなる素養のある(特質を持っている)人、具体的には「前向きなエネルギー」「人に活力を与える能力」「情熱」を持った人を採用し、
  2. 経験やトレーニングを通じ、「気迫」と「実行力」を高めるべく力を注ぐことでリーダーを育てるべきだ、といっています。

「エネルギー」「人に活力を与える力」「情熱」を個性・先天的なものとして割り切っている点は、シンプルな経営や人に対する価値観、ある種の潔さを感じ、深く考えさせられます。