転職コラム”展”職相談室

キャリアや転職に関わる様々な疑問・お悩みなどに、アクシアムのキャリアコンサルタントがお答えします。

“展”職相談室 第232回
2023.11.02

総合商社勤務の30歳。年収を下げずに業界を変える転職は可能ですか?

現在、新卒で入社した総合商社に勤務している30歳です。現職ではエネルギー関連の事業開発を行っているのですが、業界を大きく変えて新しいチャレンジをしたいと考えています。

いまの年収は賞与込みで1300万円ほど。世間一般からすると、年齢に比してかなりもらっているという感覚はあります。しかし、今年子どもが生まれたばかりということもあり、できればあまり年収を落としたくないのですが、このような私でも転職することは可能でしょうか?

Answer

総合商社の方は年収が高いがゆえに、転職活動をしても案件の選択肢が狭まってしまうことはよくあります。その報酬に見合った生活を送っている方ですと、いざ転職を考えたとしても「生活の質を維持したい=年収は落とせない」とうことになり、その結果、なかなか転職活動に本腰を入れられなかったり、オファーが出ても結局サインできなかったり、ということが少なくありません。

世の中の多くの企業では、30歳で1300万円という金額をそう簡単に出せるものではないことはご理解の通りです。そして今までの総合商社から大きく業界を変えたいのであれば、次の転職先ではキャッチアップすることも多いでしょうから、初年度から期待以上に成果を出すのは簡単ではないはずです。

率直に申し上げると、希望されているまったくの異業種に転職するのであれば、ある程度年収を下げていただかないと、現実的にはなかなか案件をご紹介できないと思います。

あなたは競争率の高い総合商社に新卒入社されていますし、30歳で1300万円の報酬を得るほどの能力をお持ちであるわけですので、いったん年収を下げて転職をしても、その後十分に取り返せるのではないかと推察します。仮に、ご希望よりも低い年収のオファーが提示されたときには、ぜひ以下のポイントについて深く考えてみてください。

・その業界は今後伸びそうか?
・その選考ポジションは本当に面白そうか?
・これまで培った知見を、何らか活かせそうか?

上記の3つが揃っていれば、きっと大きな成果を出せるでしょうし、会社としても今後業績が伸びていくでしょう。あなたが得られる報酬も、自然と上がっていくことがイメージできるのではないでしょうか。

また、この3つに加え、オファーサイン前の面談(オファー面談等)の場で「入社後に何をどのぐらい達成すれば、どのような昇給カーブを描くのか」について確認できればなおベターです。

生活は年収が一時的に下がっても何とかなりそうということであれば、私は転職時(入社時)の年収よりも、中長期スパンでの報酬を重視することを強くお勧めします。ただ実際にはご家族の賛同あってのお話だと思いますので、ご家族とも早めにお話をしておかれるとよいかもしれません。

※こちらでは、質問と回答を簡潔に要約し、典型例としてご紹介しております。キャリアコンサルティングの現場ではコンサルタントとキャリアについてご相談いただくのはもちろん、実際の求人ポジションをテーブルに載せながら、「現実的な可能性」の検討をしています。したがって、その時々で市場動向・受託ポジションが異なりますので、「現実的な可能性」=キャリアのチャンスも様々になります。

コンサルタント

インタビュアー/担当キャリアコンサルタント

若張 正道

株式会社アクシアム 
取締役/エグゼクティブ・コンサルタント/人材紹介事業推進マネジャー

若張 正道

大学卒業後、大手食品商社の営業部門からキャリアをスタート。人材サービスに関心があったことから、2001年、アクシアム入社。新規事業であるMBAをメインとしたネットリクルーティングサービスの立ち上げに参画。無事にローンチを果たし、その後は人材紹介事業推進マネジャー 兼 エグゼクティブ・コンサルタントとして、ハイエンド人材の展望ある転職=「展職」を支援している。