イベントキャリアフォーラム

MBA Management Leadership Forum 開催レポート2023.11.08

2023年10月28日(土)、『MBA マネジメントリーダーシップ・フォーラム』と題したキャリアイベントを開催させていただきました。今回は初の試みとして、オンライン(ライブ配信)とオフライン(会場での聴講)のハイブリッド形式で実施し、多くの方にご参加いただくことができました。

貴重なお時間を割き参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました。

ゲストスピーカーとして登壇いただいた、株式会社力の源ホールディングス代表取締役社長兼CEOの山根智之様からは、多くの示唆に富む素晴らしいお話を伺うことができました。その中で、アクシアムの各コンサルタント、スタッフの心に特に強く残ったメッセージを備忘録として以下にメモし、共有させていただきます。

  • MBA卒業時に「力の源」への参画を決断した理由は、創業者・河原代表との2時間半に及んだ面接。というより、事業戦略に関する相談会といったものになった「邂逅の時間」であった。
  • 河原代表の「ラーメン、そして日本の食は世界中で通用する」という強い想い、その本気度を感じた。当時、ニューヨークとシンガポールのわずか2店舗だったものを140店舗に拡大するという目標について、夢物語だと思う人も多かっただろう。しかし、河原代表は「やりたい」という強い想いと「やれる」という確信を持ち、力強く「可能性はある」と言い放った。そこに心を打たれた。
  • ただ、その「やり方」は見つけられていなかった。その部分を自分ができるかもしれない。それはとても面白い仕事であると感じた。
  • 卒業後のキャリアとして、一流企業やプロフェッショナルファームという選択肢もあったが、敷かれたレールの上を走るより、その「レールを敷く」仕事をしたいと思った。
  • もうできあがっているところに自分をはめて仕事をするよりも、できていないものを一から創る方が楽しめると自己分析した。「海外MBAからベンチャーへ、しかもラーメン屋へ」との決断だったが、親友たちは「トモにとっては、良い選択だよ!」と言ってくれた。データ(給与や待遇、会社規模など)で選ぶのではなく、自分にとって面白いってなんだろう?と深く考えてみることが大切。
  • MBAの授業のなかで、実務で最も役立っているのは「管理会計」。今では日々使っている。ビジネスの言語は、やはりアカウンティング。事業を創る、立ち上げるときには、管理会計の知識とスキルは必須となる。
  • MBA留学では、プレゼンテーションスキルも磨くことができた。人前で話す、自らの意見を主張する機会は、日本人には少ない。ビジネススクールは、いわばリスクフリーの恰好の練習場所。いっぱい挑戦していっぱい失敗をして、経験を積んでおくことを勧めたい。卒業後の本番(ビジネス)で、力を発揮するために。
  • 海外MBA留学は、「多様性」を体験する貴重な時間。自分とまったく違う視点を持つ人々と、じかに触れあい議論する機会はなかなかない。在校生全員と話してやる、という気概で過ごしてみてほしい。
  • 「力の源」に入社した際、初仕事は2時間の座学と皿洗いだった。日本と海外の店舗で数カ月間の現場研修を行った。机上の空論ではなく、現場や現物を見て食べて、事業を進めることがこのビジネスでは重要。
  • オーナー企業の創業者から社長を引き継いだことについて「大変ではないか?」と質問を受けることがある。河原代表は職人として現場を一番理解し、一番お客様のことを考えている。そのうえで、大きなビジョンを掲げるという代表としての役割を担っている。一方、山根氏をはじめとする経営幹部の仕事は、そのビジョンを実現するための戦略を立て、実行すること。その住み分けができていれば、両者がワークする。
  • 社長に就任する前と後で、やらなければと認識している仕事に変わりはない。できるかできないかを考えるより、「できる方法を考えてやり抜く」のが、リーダーがすべきこと。
  • 仕事のエネルギーの源泉は、「橋渡し」。日本と海外、創業者と現場など。自分はそこに楽しさとやりがいを感じる。
  • 食事は世界中のどこでも、誰でも行うこと。そのルーチンにいかに入り込むか? 世界人口の80億人がビジネスの対象だと考えている。
  • 日本の食事は本当に美味しく、宝物だと思っている。それを食べた人が笑顔になって「ありがとう」と言う。そこに人と人とのつながりができ、コミュニケーションが生まれる。だから一杯のラーメンを通じて、世界平和にも貢献できる余地があると思っている。
  • 詳しくは明かせないが、量子コンピューターのベンチャーと、ある相談を進めている。これまで最もローテックな産業だったからこそ、できることがあると今後を見据えている。

【フォーラムを終えて/アクシアム代表・渡邊光章】

「変わらないために、変わり続ける」という山根さん、そして力の源という企業の考え方は、動的平衡とも呼ばれますが、これからの持続可能な社会、会社選択、キャリアに通じるお話でした。何かをすべき時には、決める力・覚悟する力が必要ですが、それは頭でDue Diligenceすることでも、好き嫌いで決めることでもありません。自分が信じるものが何かを自分自身でしっかり理解していないと、それらの力を持つことはできないと思います。

山根さんは、河原さんの「本気で海外に出る。可能性はある」という言葉をなぜ信じることができたのでしょうか。証拠も具体的なプランも提示されることがないままの状態で、その言葉を信じることができたのは、MBA就学前にも就学中にも多様な人々と接した数々の経験、たくさんの失敗経験があったからだと思います。そこからリスクをかぎ取る力、人の言葉の真偽を見分ける力を得たのだと思います。そこが、山根さんの強みであると個人的に考えています。これから2028年までに「売上500億円を目指す」という山根さんの力強い言葉に、大きな期待を持ってしまいました。


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