イベントCareer Talk Live

「AXIOM 20s Career Talk Live」第11回開催レポート(安井 元康 氏)2014.08.30

「AXIOM Career Talk Live」第11回開催Report今回のトークライブでは、安井さんの著書「非学歴エリート」でも繰り返し述べておられたように、「労働市場における自分の価値を時間軸でしっかり捉えること」の重要性を説いていただくことができました。今までのトークライブと少し違ったのは、会場からの質問が極めてパーソナルな質問で具体的なものだったことです。トークライブ参加者の方にとって、「安井さんには、ここまで打ち明けて聞いてみたい。」と思わせる雰囲気がありました。例えば、家業経営についての質問や、自分のキャリアの選択肢についての赤裸々な告白を伴う質問が多かったように思います。全く初めての人が参加しているトークライブなのに、心から打ち明けられる、まるで旧知の友人たちだけが集まっているような不思議な雰囲気でした。

参加者の皆さんの真剣な質問からも、「30代同じ世代ながらも、安井さんの生き方を参考にしたい。」という気持ちの強さが私にも伝わってきました。

安井さんのお話を纏めておきます。

キャリアのプロファイル

労働市場における自分の価値をみつめて、自分ならではの付加価値をともなったユニークなキャリアを実践している。(これは私も大変賛同するところです。高学歴、立派な会社に勤務しているというだけでは、埋もれてしまう時代です。エッジのある、社会人となった後、労働市場で問われるのは「何ができる人になったのか?」です。)

22歳~27歳まで
仕事に対する志とスキルを磨く修行期間。出来る限り遠回り
ベンチャーで財務会計業務などを、自ら手を上げて実践。1000億円規模に成長させ上場させる経験を積む。先人がいない中、何事も自分で経験して学ぶという修行。

27歳~28歳 海外MBA
今までの経験の棚卸と自分流の仕事術の更なる整理。 世界を見る。ベンチャーCFO実戦経験があるので知識の拡大というよりも、次の飛躍のためのキャリアを再度考え直す時期。

28~35歳現在
今までの経験・知識を活かし、徹底的なアウトプットによる自己PDCAを回す。経営コンサルとして、CFO経験のあるコンサルタントというのは顧客の課題解決に多いに役立っている。ロジックのみならず実戦判断ができることは大きい。コンサルタントとして、実社会の様々な企業の事なる現実的な課題解決を通じて、さらに経験を積むことができる。ディレクターとして評価されていることからも本当にやりがいを感じている。今は採用する側としての観点でもキャリアや人のことを考えることができるようになった。

キャリアの考え方、5つのポイント

  • 自分を知り尽くす経験と勉強をしまくる
  • ラベルに頼らない又は信じない 有名な企業が良い会社だと安直に考えず、自分が成長出来る企業が良い会社だと思う。資格だけとればいいのではなく、MBAも含めて資格よりも経験することが重要。
  • 長期的な事は考えない 目先の事に120%注力していれば、結果として長期的な成功を引き寄せることができる。一方で、目先の利益を考えない事も大事。
  • 環境を読む力を強化 ニッチを探す。自分が得意としていることで戦える場所を探す。優秀な人があまっているようなところで、いくら勝負を懸けても、経験、機会すら得られることはない。自分の年収をさげてトレードオフして、経験を積める機会を得る事を優先すべき。下げたように見える年収は、業界、職種が変われば下がるのは当たり前で、逆にその後、成果とともに挙げてくれない会社ならやめるだけ。
  • 自分を信じる Be all you can be! 常に努力することが何より大切。これは終わりがない。キャリアにも経営にも王道や定石はない。

「AXIOM Career Talk Live」第11回開催Report安井さんのお話や会場からの質問への安井さんのコメントから、最も強く感じられた事は、彼の謙虚さと一人一人に向き合おうという姿勢です。 そして、私が彼に初めて会った27歳の時と同じように、彼のMaturity、成熟度の高さです。D・カーネギーの「人を動かす」でも述べられていますが、相手を尊重し、真摯に向き合っているかどうかで、その相手の行動も変わってきます。まさに安井さんは、会場の参加者に全員に対する尊敬の念をもってお話されていたように、人生経験、難しい判断、修羅場の数を踏んだ人だけが得られるものが、このMaturityです。27歳の時には35歳のように感じた安井さんは、今やっと35歳です。今回は35歳の安井さんからはまるで、50歳の経営経験者と同じ感性や成熟度を感じました。 35歳から50歳になるまで、まだまだ安井さんのキャリアを楽しみにしてしたいと思っていますし、応援したいと思います。


QUICK Question

人生最後の食事は何を食べたいですか?

(答) 家族と一緒なら、どんなものでも構いません。

未来を明るくするにはどうすれば良いと思いますか?

(答) いい質問ですね。個々人が自分のことを好きになることだと思います。自分の良さを知ることが大事だと思います。

20代に戻ったらMBAにもう一度行きたいと思いますか?

(答) します。MBAに留学して、やはりコミュニケーション力は高まったと思います。

尊敬する経営者は?

(答) 現職の冨山はもちろんですが、前職、株式会社MCJの創業社長 高島 勇二氏は今も尊敬しています。10代で起業し今も経営を続けていますが、良い経験もさせてもらえただけではなく、一緒に仕事をさせていただいた上で尊敬しています。

推薦図書を教えてください。(※下記URLは外部サイトに移動します)

(答) 著書「非学歴エリート」はもちろん皆さんに読んで頂きたい書ですが、私自信が感銘を受けた書ということでは、留学時代に購読した以下の書です。ビジネス書ではありませんが、ビジネスや生き方にも影響されました。邦訳がないので、申し訳ありません。
「Humble Pie」:Gordon Ramsay (著)| amazon楽天ブックス

開催概要

日時
2014年8月30日(土)14:00~16:30 (13:45開場)
会場:
東京ミッドタウンタワー 7階 d-labo by SURUGA Bank
最寄駅:
東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木」駅直結
東京メトロ千代田線「乃木坂」駅 徒歩約3分
定員:
40名
対象:
18歳以上35歳以下の方
※当日はどうぞカジュアルな服装でご来場ください。
参加費:
無料
主催:
株式会社アクシアム
協力:

講演者/パネリスト 略歴

安井 元康(やすい もとやす)氏
安井 元康(やすい もとやす)氏経営共創基盤(IGPI)ディレクター。1978年東京生まれ。母子家庭に育ち、都立高校を経て2001年明治学院大学を卒業、GDH(現ゴンゾ)に入社。翌2002年おなじくベンチャー企業のMGJに転職。2004年、同社のIPO実務責任者として東証マザーズへ上場達成後、26歳でCFO(執行役員・経営企画室長)に。その後、自身の学歴コンプレックスを解消し、同時に自己流の仕事術がどれだけ通用するかを確認するためにケンブリッジ大学大学院へ私費留学。同大でMBAを取得。その後、2007年に経営共創基盤に入社し、4年弱でディレクターに昇進(同社最年少)。クロスボーダーM&Aを含む各種成長戦略や再生計画の立案・実行などに従事。2008年~2010年には、ぴあ(株)財務担当執行役員として同社の事業構造改革などを主導。金融庁非常勤職員(専門調査員)。
聞き手:渡邊 光章(わたなべ みつあき)
株式会社アクシアム 代表取締役社長
watanabe_16sq大阪府立大学農学部生物コース 卒業
コーネル大学 Human Resource Executive Development Program修了。
留学カウンセラーを経て、エグゼクティブサーチのコンサルタントとなる。1993年に株式会社アクシアムを創業。MBAホルダーなどハイエンドの人材に関するキャリアコンサルティングを得意とする。社会的使命感と倫理観を備えた人材育成を支援する活動に力を入れ、キャリア開発をテーマにした講演活動など多数。1997年~1999年、民営人材紹介事業協議会理事。1998年~2002年、在日米国商工会議所(ACCJ)人的資源マネージメント委員会副委員長。

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株式会社アクシアム イベント事務局
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