イベントCareer Talk Live

「AXIOM 20s Career Talk Live」第9回開催レポート(加藤 徹生 氏)2013.08.22

「AXIOM 20s Career Talk Live」第9回開催Report加藤さんに初めて会ったのは10年程前ですが、お会いした時にそのお名前から、「生きる事に徹するんだ」と自己紹介されたような衝撃を受けた事を思い出し、それをトークライブのオープニングにお話させていただきました。

今回、特別に参加者のご年齢の垣根なく、ご関心のある方のご参加を受付けましたので、後輩もいれば先輩もいるという状態になってしまいましたが、期せずして、それは良かったように思います。なぜなら、社会の問題を若者だけに押しつけても、逆に年配者だけが叫んでいても解決しないことだらけだからです。

「”あほ”になれ」

いきなり、このように書きますと、とんでもない対話が行われたかのようですが、加藤さんのお話を、私を始め参加者がそのようにメッセージとして受け取りました。

「AXIOM 20s Career Talk Live」第9回開催Report「目指したい社会的変化」と「個人・組織の影響力」は関係なくていいんだ、と言うメッセージは大きく参加者に届きました。解決すべき大きな社会の問題に対して、目標と言いましょうか、ビジョンと言いましょうか、個人や組織の枠を飛び越えた、「何かを変えたい」というとてつもない”あほ”な目標を掲げることが大事。そして実現可能性がないような、自分の能力や経験などが到底及ばないレベルの課題に挑戦することだ。すると、大きな夢やビジョンに共鳴してくれる人が、周りに入ってくれる活動に変化し、それが大きなインパクトを社会に与えることになる。というメッセージだったと思います。自分だけで何もできないからこそ、他の人達がそれを補ってくれる。誰かのためなるという動機付けを、周りの人に与えてくれるのが加藤さんなのだと思いました。

「AXIOM 20s Career Talk Live」第9回開催Report会場からも「セールスマンも”あほ”のほうが、なぜか成績が良い。”あほ”にはお客様があれこれ教えてくれる。”あほ”なセールスマンは聞くだけで成績が伸びる。小賢しい知識をふりまわすセールスマンは話すばかりで、お客様の本当にニーズをつかみきれない。」とのコメントもあり、とても盛り上がりました。

加藤さんの「自分なりのドライバーを決め、そのドライバーを身につけないと、結果的に何も、貢献できない。」というお話も、社会起業家に限らず、どんな人のキャリアにも通じることがだと思いました。

小学生の頃から公害認定を受け、つい今年の春にも生死をさまよう手術を受けたにもかかわらず、どこまでも明るく前向きな加藤さんの最大の謎だったのですが、それは3年間の療養時代に、彼と一緒に療養施設にいた友人が亡くなったのですが、「その友人が最後まで明るかった、人間、最後は明るくするしかないじゃないですか。」と加藤さんが語った言葉が胸に刺さりました。

「AXIOM 20s Career Talk Live」第9回開催Report遠隔教育、アジアの社会貢献活動、東日本震災復興支援、などまだまだ加藤さんは多くの人達と一緒に、また多くの人達に夢を与えてくれると信じます。「100億人を幸せにする」という”あほ”な夢を応援します。

未来を見つめながら、今、生きることに喜びを感じられる素晴らしいお話でした。

QUICK Question

人生最後の食事は何を食べたいですか?

(答) ドリアン。最近のドリアンは昔と違って改良されて美味いんですよ。

未来を明るくするにはどうすれば良いと思いますか?

(答) アホになる事。(爆笑)

いつもなら「20代でまた留学しますか?」とか聞くのですが、今日は質問を変えます。今でも海外にまた行きたいですか?

(答) 海外に住んでしまいたいぐらい。

尊敬する経営者は?

(答) 北京富平学校の沈東曙氏 中国で社会起業家と社会的企業に投資する公益投資を実践してきた人物。

推薦図書を教えてください。(※下記URLは外部サイトに移動します)

「幸之助論」ダイヤモンド社刊:ジョン・P・コッター(著)|amazon楽天ブックス
備考:加藤さんの著書もぜひご購読ください。 「辺境から世界を変える ソーシャルビジネスが生み出す「村の起業家」 加藤 徹生(著), 井上 英之(監修)|amazon楽天ブックス2012年2月アクシアムの「キャリアに効く一冊」にも書評を掲載させていただきました。

開催概要

  • 日時: 2013年8月3日(土)14:00~16:30 (13:45開場)
  • 会場: 東京ミッドタウンタワー 7階 d-labo by SURUGA Bank
  • 最寄駅:東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木」駅直結
    東京メトロ千代田線「乃木坂」駅 徒歩約3分
  • 定員: 40名
  • 対象: 18歳以上35歳以下の方
    ※当日はどうぞカジュアルな服装でご来場ください。
  • 参加費:無料
  • 主催: 株式会社アクシアム
  • 協力: d-labo

講演者/パネリスト 略歴

加藤 徹生(かとう てつお)氏
加藤 徹生(かとう てつお)氏加藤 徹生氏 WiA代表理事
1980年大阪市生まれ。喘息患者として公害病認定され、小学校時代の3年間を療養生活に費やす。これがきっかけとなり、社会の問題を解決できない「社会」に疑問を抱き始める。大学時代、井上英之氏の記事を通じて「社会問題は個人の力では解決できない」というイメージを覆され、自身も社会企業というアプローチに引き寄せられる。
在学中に経験したインターンシップを機に、コンサルティングの手ほどきを受け、大学卒業と同時に経営コンサルタントとして独立。以来、社会起業家の育成や支援を中心に活動する。NPO法人ETIC.では、起業家育成モデルの地域展開に携わり、その後、岐阜県のNPO法人G-netでは事務局長として事業の統廃合を進め、経営の再編をリードした。G-netの中核事業の売上は6年間で約5倍に飛躍、そこから新たな起業家が生まれている。
2009年、国内だけの活動に限界を感じ、アジア各国を旅し始める。2年間12ヶ国の旅程の中で、草の根NGOの支援に始まり、世界的規模で活躍する社会起業家と対話を行う。それを通じて得た「問題の当事者こそが世界を変える」という洞察とアジアを代表するソーシャル・イノベーションのケーススタディを「辺境から世界を変える」(ダイヤモンド社)として、出版。
東日本大震災を機に、米国およびアジアの社会起業家およびプロフェッショナルと共に、日本およびアジアで社会的投資を行う一般社団法人WiAを設立。東北において、医療・教育・交通、職業訓練・まちづくりの5つの分野の社会起業家を支援し、2015年までに10万人の生活再建を目指す。また、アジア圏の社会企業への投資、イノベーションの循環を目指すファンドの設立を予定。
聞き手:渡邊 光章(わたなべ みつあき)
株式会社アクシアム 代表取締役社長
渡邊 光章大阪府立大学農学部生物コース 卒業
コーネル大学 Human Resource Executive Development Program修了。
留学カウンセラーを経て、エグゼクティブサーチのコンサルタントとなる。1993年に株式会社アクシアムを創業。MBAホルダーなどハイエンドの人材に関するキャリアコンサルティングを得意とする。社会的使命感と倫理観を備えた人材育成を支援する活動に力を入れ、キャリア開発をテーマにした講演活動など多数。1997年~1999年、民営人材紹介事業協議会理事。1998年~2002年、在日米国商工会議所(ACCJ)人的資源マネージメント委員会副委員長。

お問い合わせ

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株式会社アクシアム イベント事務局
Email:event@axiom.co.jp