転職コラムコンサルティングの現場から

メールマガジンに連載させていただいたコラムのバックナンバーです。
転職市場、そしてキャリアコンサルティングの現場で起こる日々の出来事から、成功へのヒントを感じていただければ幸いです。

コンサルティングの現場から 第4回 
2005.10.06

どうなる?成果主義 vol.1

昨年出版された『虚妄の成果主義?日本型年功制復活のススメ』(高橋伸夫著/日経BP社)はお読みになった方も多いと思います。この本では「給料で報いるシステムではなく、つぎの仕事の内容で報いる日本型の年功システム」の利点を論じ、年功制復活のススメとともに、今の日本の経営全体に対する警鐘を鳴らしています。

論理的に、かつ分かりやすく日本型年功制のすばらしさが書かれていて、なるほどと思うところも多いのですが、一人のキャリアコンサルタントとしては「それでもやはり成果主義の人事システムが必要だ」と感じています。

実際、転職の相談の中でも「これだけの成果を出しているのに評価されない」という不満をたいへん多く聞きます。このような不満がつのり、転職してしまう方が多いのは確かです。

社会全体にとっては、優秀な人材がベンチャーなどの新しい会社に移り、活躍することは経済の活性化にもつながるたいへん望ましいことであると思います。しかし、人材を出す側にとっては、こうした優秀な人材が(全員ではないにせよ)評価に不満を持ち、転職してしまうのは明らかにマイナスでしょう。

とすると、少なくとも「優秀な人材を引き止めるため」「継続的に自社で活躍してもらうため」という点では、この不満要素を解消できる成果主義的人事制度が必要と思われます。当然、組織全体の生産性の問題はありますが、これはむしろ成果主義人事制度そのものではなく、その設計や運用面の問題なのではないでしょうか?

次回、さらに採用企業側の事情と転職の現場から思う、成果主義のあり方について考えてみたいと思います。