イベントCareer Talk Live

「AXIOM 20s Career Talk Live」第3回開催レポート(城戸 隆 氏)2012.04.26

「AXIOM 20s Career Talk Live」第3回開催レポート気鋭のサイエンティスト城戸隆さんのお話はまさに天衣無縫。ゲノムの話だけでなく、お父様のお話から、大学時代、そしてマレーシアでのベンチャーへの挑戦~帰国後、バイオインフォマティックスのベンチャーへの挑戦―そしてスタンフォード時代の活動や、ノーベル賞受賞者との邂逅。

そしてグーグル創業者のセルゲイ・ブリン氏の奥さんでもあるアン・ウォジツキ氏が創業した、23andMe社との出会い。さらには、現在の先端的な研究にまで、いろいろな話題に広がりました。また参加者の方からの質問に答えるだけではなく、参加者の方に対して質問する城戸氏の姿が印象的でした。

「AXIOM 20s Career Talk Live」第3回開催レポート城戸さんのメッセージは “Freedom to fail” =「境界領域からの突破口を求めて」。簡単に言ってしまえば、失敗から学びがあり、それに向かって行く喜び、まさに城戸さんの人生への賛歌です。スタンフォード大学の周辺にある価値観は、ティナ・シーリグ氏(「20歳のときに知っておきたかったこと」で有名)が唱えている、「何度でも積極的に失敗せよ。」という強いメッセージでした。また、今回も過去のトークライブと同様、スティーブ・ジョブズが述べた、「点と点が人生の中で意味を持つ、想像もしなかったことが将来起こり得る。」という話がありました。

「AXIOM 20s Career Talk Live」第3回開催レポート遺伝子解析が開く未来を信じ、「一人ひとり、みんな違ってそれでいい」という氏の科学者としての価値観。「人生は遺伝子によって定められたものではなく、先天的なマイナスなことですら、それを受け入れることから、後天的に人生をプラスにできる。」という、氏の科学者としての探究心や倫理観に触れることができました。

また個人的に興味のあったクロニンジャー理論のお話を伺うことができました。この理論では、人の気質を3つの軸を用いることで8通りに分類しています。この3つの軸とそれをつかさどる神経伝達物質はそれぞれ、「新規探索傾向」ならドーパミン、「リスクを避けようとする傾向」ならセロトニン、そして「報酬を求める傾向」ならノルアドレナリンです。それぞれ物質が多ければ傾向が強くなるというものです。これについて興味深い調査例も紹介され、この「新規探求傾向の割合」について、日本では7%しかないが、アメリカでは40%にも及んでいます。さらにリスクを避けようとする傾向の強い人も、アメリカでは40%だが、日本ではなんと98%も及んでいるという報告もあるそうです。

「AXIOM 20s Career Talk Live」第3回開催レポートこうしたお話の上で城戸氏は、「人生は遺伝子情報ですべてが決定されているのではなく、遺伝子のスイッチをオンすることができる」とおっしゃいました。エジソンやその他天才と呼ばれた人達もAD/HD(注意欠陥・多動性障害)であったという説もあります。これからの時代、遺伝子情報が明らかになった後の人と人とのつながりや社会がどのようになるのか…。Citizen Sience の立ち上げ、コミュニティ・コンピューティングによる科学の発見、そんなフロンティアが氏には既に見えているようでした。

最後に、非常に興味深い、これからの活動についても教えていただけました。それは「Quantified Self」という活動で、自分という人間を定量化して発表するというものです。まさに個人が個人をあるがまま開示するというわけです。(城戸氏も4月18日にSan Francisco で発表されたそうです。)

Quantified Self Show and Tell #25 (CCA in SF)
http://www.meetup.com/quantifiedself/events/58370532/

予定していた2時間ではとても足らず、またモデレータの力量不足から、城戸氏の挙げていただいた話題をそれぞれに深堀することができなかったことが残念です。ぜひ詳細は氏の著書をご覧いただきたいと思います。

参考図書:
「ゲノムが解き明かす自分さがし」ぼくはどんなふうに生きるのだろうか
著者:城戸 隆/出版社:星の環会

QUICK Question

人生最後の食事は何を食べたいですか?

(答)ご飯、味噌汁、梅干し。

未来を明るくするには何が大事だと思いますか?

(答)”Freedom to fail”

もし今、20代なら、また留学しますか?

(答)またスタンフォードに行きたいと思います。

尊敬する経営者やサイエンティストは?

(答)原 丈人さんです。どんな人に投資するかという質問に「瞳のきれいな人」と答えていたので、とても印象に残っています。

推薦図書を教えてください。(※下記リンクは外部サイトに移動します)

(答)「ハイエスト・ゴール―スタンフォード大学で教える創造性トレーニング」 マイケル・レイ(著)
沢山あるのですが、一番、私自身が影響を受けたのは、スタンフォード大学経営学大学院で長く教鞭をとる教授が説く、創造性を身につけるため訓練の方法を具体的に述べた本書です。

開催概要

  • 日時: 2012年4月14日(土)14:00~16:30 (13:45開場)
  • 会場: 東京ミッドタウンタワー 7階 d-labo by SURUGA Bank
  • 定員: 30名
  • 対象: 18歳以上35歳未満の方なら、どなたでも。
  • 参加費:無料
  • 主催: 株式会社アクシアム
  • 協力: d-labo

夢研究所「d-laboコミュニケーションスペース」by SURUGA BANK

個人の夢、事業の夢、社会の夢・・ 自分ひとりだけでは難しい夢の実現へのアプローチ。
Webとリアルを連動させ、夢仲間を集め、共有する。
「これがしたい!」という思いを顕在化させる全く新しいコミュニケーションスペースです。
このスペースが、トークライブにご来場いただく皆様と、夢を実現化しているリーダーとの コミュニケーションの場として相応しい場所であると考え、d-laboさまにイベントの主旨へ ご賛同をいただき、第1回より継続的に会場のご協力をいただいております。
d-laboコミュニケーションスペース
www.d-laboweb.jp
d-laboコミュニケーションスペース

東京都港区赤坂9-7-1ミッドタウン・タワー7F
>>アクセス

講演者/パネリスト 略歴

城戸 隆(きど たかし) 氏
城戸 隆(きど たかし)氏菅生達仁氏慶應義塾大学大学院理工学研究科計算機科学専攻にて遺伝的アルゴリズムを用いたハイブリッド探索に関する研究で博士号を取得。
NTT情報通信研究所に勤務。在職中に1998年マレーシアのマルチメディアスーパーコリドー計画のもとでNTT海外R&D拠点立上げのために海外赴任。その後2002年から遺伝子解析のベンチャー企業であるHuBit Genomix社にて疾患関連解析の研究開発に従事。
2006年からスタンフォード大学Genetics DepartmentのStanford Microarray Database groupにて客員研究員。現在は理研ジェネシスにてパーソナルゲノム環境の研究(JSTさきがけ「情報環境と人」の大挑戦型プロジェクト)に取り組む。
2011年、「ぼくはどんなふうに生きるのだろうか―ゲノムが解き明かす自分さがし」(星の環会刊)を上梓。
聞き手:渡邊 光章(わたなべ みつあき)
株式会社アクシアム 代表取締役社長
渡邊 光章大阪府立大学農学部生物コース 卒業
コーネル大学 Human Resource Executive Development Program修了。
留学カウンセラーを経て、エグゼクティブサーチのコンサルタントとなる。1993年に株式会社アクシアムを創業。MBAホルダーなどハイエンドの人材に関するキャリアコンサルティングを得意とする。社会的使命感と倫理観を備えた人材育成を支援する活動に力を入れ、キャリア開発をテーマにした講演活動など多数。1997年~1999年、民営人材紹介事業協議会理事。1998年~2002年、在日米国商工会議所(ACCJ)人的資源マネージメント委員会副委員長。

お問い合わせ

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株式会社アクシアム イベント事務局
Email:event@axiom.co.jp