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転職コラム”展”職相談室
キャリアや転職に関わる様々な疑問・お悩みなどに、アクシアムのキャリアコンサルタントがお答えします。
“展”職相談室 第250回2025.10.02
マネージャー以上でも、転職の際に「適性検査」の受検があるのは普通のこと?
新卒でITコンサルタントを8年経験した後にMBA留学をし、卒業後はメガベンチャーで事業開発の仕事をしている36歳です。現職で部下のマネジメント経験も積みましたが、さらに上のポジションとなると詰まっているために、外の機会を求めて転職活動を開始しました。おかげさまでかなりの数の選考が進んだのですが、適性検査を受検してほしいという企業が複数社出てきました。新卒採用でもないのに、適性検査の受検があるのは普通のことなのでしょうか?
Answer
結論から申し上げますと、適性検査は、MBA新卒や既卒の人材を継続的にキャリア採用してきた実績のある戦略コンサルティングファーム、事業会社、PEファンドにおいても実施しているところが少なくありません。
その実施理由は、学歴・職歴・面接などの定性的な結果だけでなく、適性検査に代表される試験の定量化した結果を加味して、最終的な判断材料にするためです。決して、大学生の採用における足切り試験的に検査を位置づけているのではなく、定性的な面接で発生する「優秀なはず」というバイアスを排除して、定量的に「優秀な人材であること」を確認する意味合いが強いです。稀にですが、マネジメントクラスの方も全員受検が必須という企業もあります。
“エントリーシート”や“適性検査”と聞くと、新卒採用時のことを思い出す方も多いかと思います。ひとくちに検査といっても、対策本が出ているようなものもあれば、企業が独自で開発したもの、性格診断のような特に対策を必要としないものもあります。また、昔は紙ベースが大半だったのですが、現在はWebが中心で、携帯電話で受検可能なものもあり、バリュエーションが豊富になりました。
対策本が出ている種類のものであれば、1、2冊購入をして事前準備をしていただくことをお勧めします。「いまさら馬鹿にしているのか」と気を害さないでいただきたいのですが、意外と解き方を忘れているものです。検査結果が思わしくなかったために、選考がここでストップしてしまう方が案外多いのです。少しでも対策をしておけば手にしたかもしれないオファーを失ってしまうのは、もったいないと思いませんか? もちろん、現職が多忙で対策に時間が取れない場合もあると思いますが、個人的にはぜひ準備をしてのぞんでいただくことをお勧めします。
どういうポジションであれ、採用側から「やってほしい」と実際にオファーが出てこなければ、絵に描いた餅です。また、ただ求人票を見ていても「やってほしい」と言われるわけではありません。もちろん選考過程で話を聞いて、吟味してフィット感を確かめることは重要ですが、まずはオファーを実際に手にしてからでないと、意思決定はできません。その意味でも、適性検査を軽んじてオファーを逃すことがないように注意してほしいと思います。
コンサルティングファームの採用でよく用いられる「ケース面接」の対策には、しっかり時間をかける方が多いと思います。対策ができないものであれば難しいですが、「ケース面接」と同様に、できるものはやっておきましょう。キャリアコンサルタントに確認すると、その企業の適性検査がどのようなものか知っていることもありますので、お問い合わせいただければと思います。
コンサルタント
インタビュアー/担当キャリアコンサルタント
伊藤 嘉浩
株式会社アクシアム
取締役/エグゼクティブ・コンサルタント

2008年、アクシアムに参画。エグゼクティブ・コンサルタントとして、経営者やプロフェッショナル人材、MBA、若手・次世代ビジネスリーダーまで、幅広い年齢層へのコンサルティング、キャリア開発、紹介実績あり。アクシアム参画前は、商社にてアパレルブランドの輸入販売や海外事業開発を手掛け、新規事業の立ち上げと事業の黒字化を達成。事業計画策定、商品企画、マーケティング、リテールマネジメント、組織開発、生産管理などの経験を持つ。海外事業開発をはじめとする“実業経験を持つキャリアコンサルタント”として、個人のグローバルなキャリア、イノベーティブなキャリアの実現を使命とする。
日本キャリア開発協会認定 キャリアディベロップメントアドバイザー(CDA)